左脇腹の肉離れで戦線離脱していたロッテの佐々木朗希が9月10日のオリックス戦で、48日ぶりの1軍復活登板。3回45球1失点で3敗目を喫したが、「朗希ブランド」はやはり健在だ。
「ケガなく終えられたのが、いちばんよかったです」
そう話した佐々木の直球は最速161キロを計測し、病み上がりながら、視察に訪れていたヤンキースのキャッシュマンGMらメジャーリーグスカウト陣に強烈な印象を残した。将来的に海を渡り、大舞台での活躍も視野に入れるだけに、球団編成トップによる直々の試合視察するのは嬉しいはずだが、
「オリックスの宮城を見に来たのかな」
と、すっとぼけた。
佐々木が離脱した7月下旬以降、本拠地ZOZOマリンスタジアムの観客動員は平均して2万人台中盤をキープし、大きな落ち込みはなかった。ところが対照的に、球団のメディア露出は激減。「朗希ありきじゃないと、ロッテ戦は扱えない」と話すテレビ局関係者がいるように、令和の怪物がチームのど真ん中にいなければ報道が成立しないのが実情のようだ。
吉井理人監督は予想より早い復帰を喜んだが、先のテレビ局関係者は、
「現状では2位か3位で進出する可能性が高いクライマックスシリーズに佐々木がいるだけで、メディア露出はかなり変わる。ファンにもマスコミにも見られることで力を発揮する選手もいますから」
帰ってきたブランド男が、チームを再び活気づけられるか。