西武・山川穂高選手が国内フリーエージェント(FA)権を取得する見込みであることが明らかになった。FA取得まであと17日の登録日数が足りなかったが、「故障者特例措置」が適用され一転、権利取得に至った。山川は4月9日にふくらはぎの張りを訴えて交代。翌10日に出場選手登録を抹消された。その後、4月27日に2軍戦で実戦に復帰。この期間の日数が加算されることになる。西武の渡辺久信GMらが「特例措置」として、球団からNPBに申請していた。スポーツライターが言う。
「復帰へ手はずを整えていますが、西武の球団スポンサーの反発は予想以上に大きいようです。特に婦人向けの通販サービスを展開する会社が、イメージ悪化を恐れている。コンプライアンスを重視する親会社も同様で、『山川問題』を現場レベルで制御できる状況にありません。実力だけではなく、山川の人柄から監督、コーチ、チームメイトらは1軍に戻ってきてほしいのが本音ですが、どうすることもできません」
これからは山川と西武との間でどういった交渉が行われるか、そして山川がどんな決断をするのかに関心は移る。
「残留する可能性はゼロではありませんが、スポンサー関連の意向から、出ていかないといけない雰囲気があります。球団にとっても無償トレードや自由契約ではメリットはありませんが、FAで放出となれば人的補償が手に入りますし、山川の選択も尊重できる。ファンからクレームがつくことは少なく、キズはつきません。残留よりもFA移籍する方が山川、球団双方にとってもよさそうです」(前出・スポーツライター)
獲得に名乗りを上げる球団が現れれば、すんなりFA移籍となるかもしれない。
(田中実)