阪神タイガースが9月15日、18年ぶりのセ・リーグ優勝を決めた。マジックナンバー1で巨人を4-3で退け、悲願を達成した。9月は負けなしで、41年ぶりの11連勝。歓喜の輪で岡田彰布監督が6度胴上げされると、
「選手がホントに力をつけた。みんなでの勝利と思う。甲子園で、まして巨人戦ということで、今日優勝を達成できて嬉しく思う」
とコメントした。
圧倒的な強さを引き出したのは、岡田監督の「全てをさらけ出すスタイル」だった。球団関係者が明かす。
「監督が選手に言いたいことはコーチを通じて、隠し事や忖度なく伝えられていました。試合後の取材対応でも選手への思いを全て話し切り、翌日の紙面で選手がそれを読むことによって、岡田野球の見解や認識が浸透していきました。コーチやメディアの使い方が上手な監督です。あと腐れや飾り気ない姿が選手からは好評で、一体感を生みました」
岡田監督は65歳。「マジック1」とした9月13日の試合後、メディアから「来年も監督をやりますか」と問われて、
「移動はしんどいけど、来年はやるわ」
今年と来年の任期2年が既定路線で、再来年の2025年には新監督を迎えることになる。
「タイガースの監督は日本でいちばん大変な職業と言われ、岡田監督は心労と計り知れない重圧を抱えて戦っていました。食事が喉を通らない時期もあったようです。体力は限界のようで、来季は次期監督づくりが期待されています。後継候補となっているのは鳥谷敬や藤川球児ら。まず岡田監督が彼らにユニフォームを着させることが、仕事となりそうです」(前出・球団関係者)
タイガースは10月18日に始まるクライマックスシリーズのファイナルステージで、ファーストステージ勝者と激突する。まだまだ猛虎から目が離せない。
(田中実)