回転寿司チェーン大手「くら寿司」は、対象皿の価格をプラス10円にすることで「ビッくらポン!」の当選確率が上がる「ビッくらポン!プラス」を9月29日から全国の店舗に導入すると発表した。これにファミリー層からは歓喜の声が上がっており、苦境が伝えられるライバルの「スシロー」にとっては大きな痛手になるかもしれない。
「食べ終わった皿を各テーブルに備えつけられた投入口に5枚入れることでゲームがスタートする『ビッくらポン!』は、当たりが出ると景品がもらえるサービスです。今回新たに導入される『ビッくらポン!プラス』では1皿につき10円が加算されることで、3回に1回は必ず景品が当たる仕様となり、要するにプラス150円以内で確実に1つは景品がもらえるようになるわけです。なお、食事前にタッチパネルで『ビッくらポン!プラス』を選択しなければ、追加料金を取られることはありません」(フードジャーナリスト)
「ビッくらポン!」は2000年に開始されると、人気アニメなどとのコラボ景品が当たるとあって子供を中心に大人気となっている。しかし、子供が2人以上いる家族連れでは1人分しか景品が当たらないというケースも多く、「ビッくらポン!プラス」の導入には歓迎の声が相次いでいる。導入開始の9月29日からはTVアニメ「呪術廻戦」とのコラボ(景品は全19種)がスタートすることから、早くも期待が高まっている。
「『ビッくらポン!プラス』の導入に同業者たちは苦虫を噛み潰しているのではないでしょうか。特に『スシロー』は値上げと迷惑動画の影響でメインターゲットであるファミリー層の利用が減少しているとされ、一人負けの状態から7月にようやく既存店売上高が黒字化したばかり。そこへ来て『くら寿司』にファミリー層をごっそり持っていかれてしまう可能性もあって、戦々恐々としているかもしれません」
「スシロー」は39周年最後のフェアとして10月まで「デカネタ祭」を開催しているが、「ビッくらポン!プラス」に打ち勝つことはできるのだろうか。
(小林洋三)