楽天の石井一久監督が、今シーズン限りで辞任する意向であることが分かった。近日中にも正式発表される見通しだが、今オフは選手にも粛清の嵐が吹き荒れることになる。球団OBが解説する。
「一時は編成トップのGM職と兼任していた石井監督ですが、一向に結果が出ず、今年はGM職を解かれて現場監督専任になった。実質的に今シーズン、Aクラス入りを逃せば、辞めなければならない状況でした。今年は村林一輝、小深田大翔など中堅手前の若手を起用しましたが、茂木栄五郎、銀次など生え抜きの人気選手を2軍で塩漬けにしてきた。現場からは『球団はまだまだ存続するのに、今年のことしか考えていない』と、大きな不満の声が聞こえてきましたね」
もはや厄介者と化してしまった石井監督が球団を去るのはいいとしても、困ったのは在任期間中に高額年俸で獲得した面々の処遇だろう。球団関係者も渋い表情だ。
「最も困るのは、日米通算200勝まであと3勝に迫った田中将大です。頑張れば今シーズン中の達成で電撃引退もありでましたが7勝11敗で防御率は4.91。契約条項にあるためか、あるいは単なるる忖度なのか、石井監督は一度も2軍再調整を命じませんでした。これで年俸4億7500万円は全く釣り合わず、普通ならクビになっても不思議ではない成績ですが、功労者の扱いは意見が分かれるところ。ただ、本人は偉業達成を優先させたい気持ちが強いようなので、年俸や条件面で折り合いがつかなければ、今オフ流出する可能性は高い」
楽天のストーブリーグこそ、最も目が離せない展開になるだろう。