秋ドラマも佳境に入り、視聴率競争の明暗も明らかになった。中でも元気なのが綾瀬はるかと石原さとみだろう。疲れたオヤジの心を癒す2人だが、その魅力を明らかにするいくつかの秘話がある。テレビ離れが叫ばれる時代に舞い降りた、魅惑の美女たちの素顔とは──。
14年秋ドラマも折り返しの時期になり、綾瀬はるか(29)と石原さとみ(27)が元気である。
綾瀬主演の「きょうは会社休みます。」(日本テレビ系)は12日に放送の第5話終了時点で平均視聴率は15.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。同時間帯の沢尻エリカ(28)主演「ファーストクラス」(フジテレビ系)の平均視聴率約8%に圧勝している。一方、石原主演の「ディア・シスター」(フジ系)も平均視聴率10%超えをキープしているのだ。
綾瀬と石原が主演する両ドラマのあらすじをおさらいしておこう。
「きょう──」は、何をやっても不器用で臆病な三十路OLの恋模様を描いた作品で、彼氏いない歴30年の地味なヒロインを綾瀬が演じている。
「ディア──」は自由奔放で天真爛漫な妹と、真面目だけがとりえの姉(松下奈緒)という凸凹姉妹が繰り広げるラブコメディ。石原は妹役として男をトリコにする、したたかなキャバ嬢を好演している。
地味なOLとホステスという、対照的なキャラクターで競演する綾瀬と石原。癒し系とされる2人だが、オヤジたちはどちらに「フェロモン」を感じるのか──50代以上の全国1000人の男たちにネットを使ったアンケートを行った。
“色香”対決の結果は516票獲得の石原に軍配が上がったが、まずは両者の女優としての魅力に触れてみよう。
初めに綾瀬について、放送批評懇談会理事で、上智大学文学部新聞学科(メディア論)の碓井広義教授が語る。
「誰もが認める美人ですが、それでいて独特の天然のボケがありますよね。あれが彼女の好感度を高めているのだと思います。もし彼女がテレビ的なサービスとして天然キャラを演じているのなら鼻につくのですけど、彼女には素の天然の部分が見え隠れする。『八重の桜』のように鉄砲を持って戦っていちゃあダメなんですよ。そんなしっかりしたお姉さんは似合わない。今回のドラマはキャラクターと綾瀬さんの魅力がちょうどマッチングしているんです」
確かに「八重──」は大河ドラマ史上4番目の低視聴率(14.6%)を記録した。どうも綾瀬には役によって波があるようだ。芸能レポーターの石川敏男氏もこう続ける。
「素のキャラクターとは違う役を演じると彼女は滑ってしまうのです。等身大の自分で演じると、とたんに彼女が生きてきます。天然ボケも含めて数字になるので、バラエティ番組に出ても生きます。仕事の幅が広い女優さんと言えます」
それではロケ現場から届いた、綾瀬の“魅力”が炸裂した秘話をお届けしよう。