あるドラマの地方都市でのロケでの一幕。撮影現場に大きなリュックサックにニット帽をかぶった“山ガール”のような私服でやって来た綾瀬。登山の必要性があるわけでもないのに登山スタイルで来たことをスタッフにツッコまれると、
「すいませんっ!」
と勢いよく頭を下げたのだ。しかし、その瞬間、蓋を閉め忘れたリュックから中に入っていたモノがポロリとこぼれ落ちた。
今どき、小学生でもやらないような古典的な展開に赤面する綾瀬。現場は大爆笑に包まれたという。
昨年のNHK紅白歌合戦で紅組司会に抜擢された際も、リハーサルからハプニングのオンパレードだった。マイクを忘れたことに気づかず生声のまま進行するのはまだかわいい話だ。勝敗集計のボールを投げる練習ではリリースのタイミングを間違え、ボールが後方にスッ飛んでいった。ボールは事務所の大先輩である和田アキ子の頭をかすめたばかりか、“御大”こと北島三郎をあわや直撃しそうに。そばにいた木村拓哉が「ちょっと待てよ!」と止めるヒマもなく、
「危ね~よ!」
と、木村は笑顔でツッコむばかりだったという。それでいて、嫌な気になるどころか守ってあげたくなる気持ちになるのが綾瀬の魅力だ。
“らしさ”を最もよく映像にした作品が、11年公開の映画「プリンセス トヨトミ」だと語るのは、碓井氏である。
「脇役なのに、あの映画の綾瀬さんはとってもいい!『きょう──』の役と似て真面目なのか抜けているのかつかみどころがなく、でも、いい勘が働くという役柄です。笑った時はキュートだし、ムッとした時はいじらしい。フジテレビ系の監督さんが、誰もいない大阪の町で綾瀬さんを走らせるんです。それもスローモーションで見せる。バストが揺れるその映像がみごとなんです(笑)。カメラアングルも全てすばらしい。“これが綾瀬だ”という一作です」
このシーン、それまでジャケットを着ていた綾瀬が突如ワイシャツ姿で胸をユッサユッサと揺らして激走する。大手広告代理店社員は、綾瀬に足を向けて眠れないそうだ。
「その姿をいろんなアングルで撮っています。監督の確信犯は明らかで、大コケするとの予想に反し、まさかの黒字になりました」
「プリンセス──」の観客動員数は100万人を突破し、興行収入16億円の大ヒット作品となっている。「ホタルノヒカリ」(日テレ系)の打ち上げでは、こんな一幕もあった。
「ホテルの温泉に入った時に湯船に胸だけがぽっかり浮かんでいたそうです」(番組関係者)
最近では、みずからの「胸」を使ったある遊びがはやっているという。