今オフに就任したプロ野球新監督は3人いる。巨人・阿部慎之助監督、ソフトバンク・小久保裕紀監督、楽天・今江敏晃監督だ。阿部監督は2020、21年に2軍監督を経験。小久保監督も22、23年は2軍監督だった。今江監督は21年に2軍打撃コーチ、22年に育成内野守備走塁コーチを挟み、23年に再び2軍打撃コーチを務めていた。
野球解説者の江川卓氏は、自身のYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉で、この人事を次のように論じている。
「多分、2軍やられた方が1軍に上がって監督やられるっていうケースは、そのチームが転換期っていうんですかね。ベテランが活躍して若手が出はじめると、ちょうどバランスがいいっていうチームにあたった時が多いんじゃないですか」
今江監督はPL学園出身。中日・立浪和義監督、西武・松井稼頭央監督に続く3人目だ。これについても江川氏は、
「それだけ優秀だったんですよ、PLの選手がね。当時のPLっていうのは何回も全国制覇して、いい監督さんもいらっしゃったので、その教えというものが今、生きているということだと思いますね」
ちなみに巨人では、ファーム総監督なる謎の名誉職から配置転換された桑田真澄2軍監督が、PL学園出身だ。1軍投手チーフコーチ時代の22年、巨人は8人のプロ初勝利投手を出し、プロ野球史上初の快挙を支えた実績がある。今オフには昨シーズン実施していたアーリーワークの中止など、独自理論の指導法を打ち出した。
仮に阿部政権が短命に終わった場合、桑田2軍監督が後継候補者として浮上する可能性は十分にあろう。
(所ひで/ユーチューブライター)