日本サッカー史に汚点を残した1998年W杯後の「水かけ事件」。フランス大会でエースとして期待されながら結果を残せず、日本に帰国した城彰二氏に対しペットボトルが投げつけられ、スーツ姿の城がビショ濡れになった残念な事件である。城氏は、その後も水をかけられたことで自身を責めた時期があったと明かしている。
そんな「事件」を警備していたことを、元埼玉県警捜査一課で現在は犯罪評論家の佐々木成三氏が、元浦和レッズ水内猛氏のYouTubeで明らかにした。
佐々木氏は95年に埼玉県警に就職してから浦和レッズに興味を持ち、大のサッカーファンに。98年には千葉の成田空港警備隊に出向。日本代表がフランスから帰国した時、警備にあたったという。城が水をかけられた時、まさにその周辺警備を担当していたと明かした。
これだけでもなかなかレアな体験だが、佐々木氏はその後も貴重な体験をしたという。2002年のW杯年日韓大会の時は鉄道警察隊に所属。期間中は駅の警備をしていた。そこで、
「イタリア代表が大宮から合宿地の仙台に戻る新幹線の警備をしていた。イタリア代表はグリーン車を借り切っていたので、一般人が入らないよう車両の入り口につく仕事をしたんですよ。サインをもらうのは無理にしても、なんとか会いたい。トイレにいれば来るんじゃないかと思って待っていた。すると(アレッサンドロ・)デル・ピエロが来たので、ドアを開けて案内した」
と明らかにした。
どちらもかなりの運がないと遭遇できない出来事。佐々木氏は現在、犯罪評論家・犯罪コメンテーターとして引っ張りだこだが、そんな状況も自身の強運が導いているのかもしれない。
(鈴木誠)