あの松田聖子(49)が10年ぶりに紅白復帰を果たす。が、一筋縄ではいかないのが聖子。出演を巡る駆け引きでも周囲をうならせるばかりだったというのだ。
「全てが聖子さん主導で進んだようです(笑)」
そう話すのは、ある音楽関係者だ。
松田聖子の紅白カムバックを楽しみにしているファンは多い。しかし、ヒット曲を一度も出していない娘の神田沙也加(25)までが選出されたことに、首をかしげた向きも多かろう。
「沙也加は、ミュージカル作品に出演こそしていますが、テレビや音楽シーンの第一線ではない。そんな娘を何とかしたいという母親としての思いが聖子には強いと聞きます。一方、みずからは、年末はもっぱらディナーショーで稼いでいる。だから、控えめなギャラにもかかわらず、本番も含め3日間も拘束される紅白にまったく固執していません。『紅白は(出なくても)いいわ』と話しているほどです」(前出・音楽関係者)
対するNHKサイドにも、聖子を引っ張り出したい理由があった。5~6年前からアンケート調査結果で、聖子の出場を望む声が多かったというのだ。
「今年は大震災がありましたし、視聴者の方々の要望にできるかぎり答えたいという思いは強いですね。しかも聖子のファン層である40~50代は、NHKが受信料を徴収したいメインターゲット。当然、彼女を引っ張り出すことで、契約世帯を増やし、受信料収入を上げたいというハラもあります」(NHK関係者)
しかし、芸能界で荒波に揉まれ、生き抜いてきた聖子が、簡単に首を縦に振らなかったことは容易に想像できる。
「NHKは来年の大河ドラマ『平清盛』で聖子に2役を演じてもらうという事情もあり、VIP待遇で交渉していました。だから、番組宣伝を兼ねて、紅白でも十二単を着て、アカペラで歌ってもらうという演出での交渉もしていたんです」(前出・NHK関係者)
ところが、「今年の紅白の目玉はユーミン(松任谷由実・57)」という情報が出始めると、たちまち表情は曇りだしたようだ。
「聖子さんから『どういうつもりなの?』と問いただされたようです。要は、お願いされて出るのに自分が目立てないのはおかしいと。結局、聖子さんのリクエストを全面的に飲むことになり、娘を売り出したい聖子さんの要望を聞き入れ、沙也加さんの出演、しかもオマケとしてのワンセットではなく一枠を『神田沙也加』で設けて別々でエントリーという運びになりました」(前出・NHK関係者)
さらに聖子には、別の思惑まであるというではないか。
「聖子は元夫・神田正輝が長谷川理恵との結婚に向かっていることを意識しているようです。それで出演受諾後の打ち合わせでも『自分も娘の沙也加と幸せに暮らしているのよ』ということを、神田正輝サイドと世の中にアピールするような演出にしたがっていたといいます」(紅白関係者)
何だかんだと、主役はいつでも聖子である。