「M-1の賞金、1000万円っていいますけど、初期の20年以上前のM-1から、なんで賞金変わってないんだよ! こんなに物価が上がってるのに。賞金は5000万円欲しいです」
「M-1グランプリ」優勝賞金1000万円の使い道を聞かれ、こう切り返したのは、2022年の優勝コンビ「ウエストランド」(河本太、井口浩之)の井口である。「第36回 小学館DIMEトレンド大賞2023」のベストキャラクター賞をコンビで受賞し、参加した授賞式でのコメントだ。オリコンのYouTubeチャンネル〈oricon〉で一部、授賞式の模様は披露されている。
2人の毒舌は、なおも展開された。
井口「1000万円であんな初期の、参加数も少なかったし、あの時と変わらない賞金で、今もそれ(賞金の使い道)を聞かれて毎回、スベらされてるわけですから」
河本「1年かけてあの大喜利の答えを出すんですけど、みんなスベりますからね」
井口「5000万円だったらスベっても気にならないんで、5000万円!」
「M-1」がスタートしたのは2001年で、出場は1603組だった。2023年は5倍以上の8540組まで増えた。井口の言う5000万円は、まんざら的外れでもない数字に思えてくるが、
「20年前と比べ、平均25%の物価高に。消費税を加えれば、30%アップが妥当な数字ではないでしょうか」(経済ライター)
もっとも、物価は上がっても給料は上がらない、という庶民の現実を井口が代弁しているようだが…。
ちなみに、初代優勝の中川家(剛、礼二)も当時、賞金の使い道を問われて、
「マジメに答えても、ボケてもスベる」
と礼二が答えている。
20年以上を経た今も、このお題は芸人泣かせの難問のようである。
(所ひで/ユーチューブライター)