関西国際空港は2025年の大阪・関西万博を見据えて、2021年から改修工事が行われていた。12月5日には第1ターミナルビル、国際線出発エリアのリニューアルオープンが報じられたが、スムーズな出国手続きができるように出国審査場は南北2ヵ所から中央1ヵ所にまとめられ、2階には約2500平方メートルのウォークスルー型免税店として、国内国際空港としては最大規模のショッピングエリアがオープンしている。
年末年始の出国ラッシュに向けて準備万全…かと思いきや、
「いや、まるで混雑が緩和されていません」
そう言って不満をあらわにするのは、リニューアルした関空から海外へ出かけた男性だ。
「外国人旅行者が戻ったことにより、日本人よりも外国人で混雑しています。私が行ったのは平日でしたが、それでも保安検査場に入るまですごい行列で、1時間近くかかりましたね。混雑しているとは聞いていたので3時間前には空港に着いたのですが、出国できたのは搭乗時間が近くなってから。チェックインもカウンターも、オープン1時間前からすでに行列ができていました」
年末にはさらに混雑が予想されるため、最低でも4時間前には空港に到着しておいた方がいいのでは…と男性は指摘するのだ。リニューアルされた免税エリアについても、
「免税店にも外国人旅行者が行列を作っていたため、ほとんど見ることはできませんでした。タバコだけ買いたかったのですが、それでも20分くらいは並びましたね。関空の第1ターミナルは、搭乗ゲートによっては免税エリアからウイングシャトルに乗って移動しないといけないんです。もっと搭乗ゲートから近い免税店を充実させてほしいと思いました」
関空の混雑が解消されない主な理由としては、地方からの格安航空会社(LCC)の国際線が再開されていないことが挙げられる。そのため、旅行者は全て関西国際空港に集中してしまっている状態だ。 いずれにしても年末年始の旅行者は、関空から出発する際には早めに到着することが賢明といえる。
(京野歩夢)