先日、スマホ片手にテレビをながら見していたら、そこに映った女の子がチラッと目に入り、思わず手が止まった。白Tシャツにチェック柄のシャツを羽織り、下はブルージーンズという、90年代のグランジ・ファッションを想起させるいで立ち。ポニーテールの眼鏡女子がペットボトルの水を飲む姿を見て、「この子、誰? 可愛い!」と思い、慌てて録画映像を確認してみたところ…。
それは「サントリー天然水」のCMで、いつもと違う雰囲気でわからなかったが、よくよく見たら、芦田愛菜ちゃんだったのだ。いいぞ、実にいい。個人的に眼鏡女子が好きということもあるが、このCMの愛菜ちゃんはとびきりいい。
ドラマ「Mother」で名演技を見せた6歳の頃から愛菜ちゃんを見ていたので、「あの泣きじゃくっていた女の子も大きくなったねぇ。もう成人かあ」という、親戚の子のような感情しかなかったので、初めて女性として意識してしまった。
この夏に放送された土曜ドラマ「最高の教師」(日本テレビ系)では女子高生を演じ、なんの違和感もない制服姿を見せてくれた愛菜ちゃんだったが、彼女に対しては「可愛い」というビジュアル面の感想よりも、「やっぱり愛菜ちゃんは演技が上手いな」という思いしか抱かなかった。
ところがどうだろう。今回の「サントリー天然水」CMでの彼女からは、なぜか色香を感じる。別に水着姿でも肌の露出が多いわけでもない、むしろラフなパンツルックなのに。
そういえば以前、「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」(テレビ朝日系)で「女子力を上げたい」と抱負を語っていた愛菜ちゃん。メイクやアクセサリーなどの力を借りるでもなく、むしろ真逆の、ちょっと野暮ったい服装なのにここまで輝いて見えた彼女はいつの間にか、その目標通り、女子力もしっかりアップさせているようだ。
新年1月14日から日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」(TBS系)では、主人公・西島秀俊の娘を演じる愛菜ちゃん。元指揮者の父親とは不仲で市役所勤め、という設定だが、もしかしたらそんな一見地味そうな役でも、オトナの女性を感じさせてくれるかもしれない、と期待を抱きつつ…。
とはいえ、もう「愛菜ちゃん」と呼べなくなってしまうのも寂しい気がして、正直、複雑な心境だ。
(堀江南)