ポスティングシステムを使い、早期のメジャー移籍を目指すロッテ・佐々木朗希に「黒幕」の存在がささやかれて始めている。スポーツ紙遊軍記者が、最近の佐々木の強硬姿勢に疑問を投げかける。
「さすがにこのオフの佐々木の言動には、球団内でも眉をひそめる人間が多い。誰か後ろから背中を押している人間がいるのでは、と考えています」
昨年3月のWBCでの投球で、メジャーリーグでも佐々木人気は上昇。長年、メジャーを取材するスポーツジャーナリストも、
「山本由伸を獲得したドジャースが、次なるターゲットは佐々木だと言うほど。山本以上の争奪戦になる可能性もあります」
ただ、現在の佐々木は22歳。メジャーでは2016年以降、25歳未満かプロ6年未満の海外選手は、マイナー契約しか結べないルールがある。佐々木の場合、現段階ではこの25歳ルールに当てはまる。だが今の佐々木には、周囲に耳を貸す様子がみじんも見られないという。
「大谷翔平の影響は大きいと思います。大谷は25歳ルールを無視して渡米しましたが、今や世界一の高給取り野球選手ですからね。お金は後からでも稼げる。佐々木も2匹目のドジョウを狙っているのでしょう」(前出・スポーツライター)
だが実際の佐々木には不安要素がある。今季でプロ4年目が終了したものの、1年目は体作りに専念したため、1軍でも2軍でも登板はゼロ。実質3シーズンしかプレーしておらず、しかも規定投球回数に到達した年もない。日本より試合数が多く、移動距離が長いメジャーリーグでのプレーに耐えられる保証はないのだ。
全米では「投手としての能力は大谷以上」との声もあるが、プロ野球選手としてはまだ、スタートを切ったばかり。もし本当にそんな若者を食い物にしようとする「黒幕」が存在するなら、由々しき事態である。
(阿部勝彦)