スポーツ

プロ野球「波乱幕開け」覆面座談会(1)「練習できない」ロッテ・佐々木朗希の球

 令和の「完全試合男」が快刀乱麻の投球を見せる一方で、借金まみれの虎の指揮官には死相すら漂っている。開幕からわずか1カ月で、これほど話題に事欠かないシーズンも珍しいのではないか。球界事情通たちに、ベンチ裏でボッ発するウラ話を洗いざらいブチまけてもらった。

A(スポーツ紙デスク) 佐々木朗希(20)は完全に覚醒したな。

B(パ・リーグ関係者) ええ、ここまで客を呼べるロッテの選手は、後にも先にも佐々木だけでしょう。長身から角度のある164キロのストレートがインロー、アウトローにビシビシ決まる。そしてストライクゾーンからボールになる150キロに迫るフォーク。相手球団は、それを再現できるバッティングマシーンが開発されない限り練習のしようがありません。

A ソフトバンク・千賀滉大(29)のお化けフォークでも称された「練習できない球が来る」ってやつだな。

B ただ、今年は中6日、100球前後で1シーズン回るのがテーマですが、早くも疲労蓄積が危惧されています。

C(球界OB) 本格的な1軍の生活がスタートしたばかりだからな。まぁ、異変が起きる前に、ロッテと提携している順天堂大学のメディカルチームからストップがかかるから大丈夫だろう。昨季は、検査で肩や肘にわずかな炎症が見つかるたびに登板日が延期になったぐらいだし。

A 相変わらず佐々木はVIP待遇なのか?

D(遊軍記者) はい、チームの編成までも佐々木中心で組まれています。まず、登板日が日曜日に限定されているのも、デーゲームのほうが肉体的負担が軽いからなんです。もちろん客寄せパンダの要素も多分に含んでいますが‥‥。

B レギュラー捕手に高卒ルーキーの松川虎生(18)が定着しつつあるのも佐々木シフトです。遠慮なくサインに首を振れる後輩ですからね。1軍の場慣れと勉強のために、エースの石川歩(34)とも組まされている。

D くしくも、佐々木の登板日にしかヒットを打ちませんよね。

A それでも、佐々木の角度ある球を後ろに逸らさないのは大したもの。むしろ、老獪なフレーミング技術で先輩投手をサポートしているぐらい。将来が楽しみだ。

C 反対に、高卒2年目からレギュラーに定着していた田村龍弘(27)は完全に干されてしまった。井口資仁監督(47)に嫌われたのかな。

B 直接、ブーブー文句を言うからですよ。井口監督が最も敬遠するタイプ。パスボールが多く、捕球ベタな面も災いしてます。今やファームでサードを守る日もあるぐらいです。このまま下で飼い殺しにされて、1軍登録日数が足りずFA権を取得できないまま放出されそう。

A 需要はあるよ。特に西武は、骨折事件で正捕手の森友哉(26)が全治2カ月の離脱中だしな。

B 道具に八つ当たりしての失態だけに、辻発彦監督(63)も「許されることではない」と、お怒りの様子でした。

C かつての西武なら罰金100万円は取られていた事案だろう。デーブ大久保元2軍打撃コーチ(55)の時代に、菊池雄星(30)をブン殴った事件から罰金制度は廃止されたようだが。

D 森はデーブに感謝しなきゃですね。何度も車を擦って、月の保険料も莫大な金額になっていると聞いたこともありますし。

<座談会メンバー>

A:スポーツ紙デスク/B:パ・リーグ関係者/C:球界OB/D:遊軍記者/E:球界関係者/F:巨人番記者/G:在阪ベテラン記者

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