かつて自身が発したセリフ「この愚か者めが!」の言葉が、ブーメランとなって襲ってきた。丸川珠代参院議員のことである。
自民党の派閥政治資金パーティー裏金事件に関連して、ノルマを越えた分を派閥に納めない「中抜き」をしていたことが明らかになったのだ。安倍派のパーティーでキックバックされ、政治資金収支報告書に不記載だった裏金は、5年間で約5億円にのぼるとの疑惑が噴出しており、丸川氏は約700万円を派閥側に入れず、中抜きしていたという。
口の悪さで知られる丸川氏は2010年3月の参議院厚生労働委員会で「バカ者ども」「この愚か者めが」と飛ばしたほか、同年5月には参院本会議で当時の鳩山由紀夫首相に「ルーピー(頭が悪い、愚か者)」と口撃して猛抗議を受けた過去がある。野党関係者がアキレ顔で言う。
「とにかくパフォーマンス先行の議員、というレッテルを貼られていますね。2007年には選挙権を有していないまま参院選に出馬したり、厚生労働大臣政務官在任中に人材派遣会社の広告に登場したり、福島第一原発の除染の長期目標でも失言したりと、不祥事が絶えません。後ろ盾だった安倍晋三氏が亡くなったことで、さらに迷走しています」
女性議員をめぐっては、松川るい参院議員が自民党女性局のフランス研修中にエッフェル塔前で浮かれたポーズを取って記念撮影し、SNSに投稿して大炎上。税金を使ったお気楽観光旅行として、「エッフェル姉さん」と命名された。その「エッフェル姉さん」は1月11日に裏金事件や政治資金問題などに関連する「政治刷新本部」のメンバーとして招集されたが、今度はなんとイギリスへの海外旅行中で、会合を欠席。こちらもバッシングを浴びている。
「自民党では近年、女性議員が足を引っ張るケースが散見されます。元おニャン子クラブの生稲晃子参院議員、元SPEEDの今井絵理子などのアイドル出身タレント議員は勉強不足がたびたび取り沙汰され、永田町界隈で『全然、仕事をしない』『何のためにいるのか』と言われる始末です」(前出・野党関係者)
知名度やタレント人気で当選したはいいが、中身がまるで伴わない「税金ドロボー」状態ではたまったものではない。
(佐藤恵)