野球評論家の高木豊氏が自身のYouTubeチャンネルで、ロッテ・佐々木朗希投手のMLB挑戦問題について語っている。
今オフの佐々木はプロ入り後、初めて契約更改を年明けに持ち越した。ポスティングでのメジャー移籍を希望しており、球団からその確約を取ろうとしているのが要因とみられている。
高木氏はまず球団側の考えを推測。MLBには国際選手獲得規定(25歳ルール)があり、佐々木はまだ22歳だけにマイナー契約しかできない。オリックスからドジャースにポスティング移籍した山本由伸は約72億円の「譲渡金」が発生したが、佐々木の場合は「球団に落とす金が本当にない」と指摘。そんな中で経営者とすれば「金の卵」を手放したくないというのは「わからないでもない」とする一方、佐々木のいち早く行きたい気持ちも理解できるとして、「マイナー契約でも佐々木朗希の実力があると、すぐメジャー契約を勝ち取れると思う」とコメントした。
またロッテでまだ先発ローテを1年間守ったことがないなどの理由で「メジャー挑戦は早い」と言われることにはこう述べている。
「実績を買うのか素質を買うのかといったら、どっちを買う? 素質だろ。素質はもうメジャーだから。体力面は向こうでじっくり作ればいいじゃない? 22歳だから。大学を出たばかりの人間でしょう。メジャーで投げながら、じっくりやりなさいよみたいな感じじゃない? 投げられるポテンシャルは絶対ある」
ポスティング移籍の「25歳以上」ということについても「ここらへんでルールをちゃんと作っておいた方がいい」とした高木氏は、
「日本が危機感を感じなきゃいけない。アメリカの植民地みたいになっている。いいのを全部抜かれているというか。そしたら日本のプロ野球が魅力なくなっちゃうじゃない」
とも話していたが、NPBが率先して動くときが来ているようだ。
(鈴木十朗)