火ダネが炎上へと向かっている。ソフトバンクホークスの王貞治球団会長が1月18日に発売された「週刊文春」で、FA移籍した山川穂高の人的補償問題について言及した件だ。和田毅がプロテクトから外れ、指名対象になっていたと一部メディアが報じた問題に触れ、
「向こうがそういうニュースを流した。西武の方の記者がそういうニュースを流した」
とコメント。ソフトバンクが情報を流したわけではないとして、西武サイドのリークを強調したのである。スポーツライターが言う。
「西武の球団内部は、この王発言に激しく反発しています。犯人扱いされたことに怒りをにじませて『ありえない発言』と吐き捨てていました。球団内だけでなく、ファンからもバッシングの声が上がっています。以前なら『世界の王の発言だから』と見逃されていましたが、もうそういう時代ではありません。レジェンドでも、軽はずみな言葉は避けるべき。ソフトバンクと西武の間に、わだかまりが生じました」
ではいったい誰が、この情報をメディアに漏らしたというのか。パ・リーグ関係者が語る。
「人的補償に関する情報はナイーブなものであり、リークする方も受け取って報じる方もなかなか許されるものではありません。人事に関する情報漏洩は、厳しく罰せられる案件です。発表前に出すことで、その家族らが傷つく可能性もある。杜撰な情報管理を改め、徹底して機密事項を守らなければいけません。一部では元日刊スポーツ評論家の西武・渡辺久信GMに嫌疑がかけられていますが…。今回リークした人物はある程度、目星がついていると言います。厳しい処分が内々に出るでしょうね」
終息するのはいつなのか。
(田中実)