社会

復旧したら乗りに行きたい!観光列車「のと里山里海号」のココにしかない魅力

 能登半島地震の被害を受け、石川県の「のと鉄道」が全線で運休になっている。1月19日から七尾駅と能登中島駅の間で路線工事が始まったが、能登中島駅と穴水駅の間は被害が大きく、運転再開は4月中旬を目指しているという。1月29日からは代行バスの運転が始まった。復旧に向けて少しずつ進んではいるが、全線で運転が再開されるのはまだ先になりそうだ。

 のと鉄道には復旧したらぜひ乗りに行きたい列車がある。2015年から運行されている観光列車「のと里山里海号」だ。沿線出身の著名なパティシエ・辻口博啓氏が手掛けた限定スイーツが車内でいただける「スイーツプラン」と、のどぐろやあわびなど能登の新鮮な海の幸を使った地元の有名寿司店の寿司弁当を味わえる「寿司御膳プラン」が用意され、能登の味を堪能できる。

 車窓から広がるのは懐かしさを感じる里山だ。

「のと里山里海号が走る地域は『世界農業遺産』に認定されています。これは世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域のことで、日本で認定されているのは15地域だけ。能登では昔ながらの水田が広がり、昭和を感じることができます。昔はどこにでもあった景色ですが、今はなかなか見られなくなりました。そんなここにしかない風景が楽しめると人気になっています」(鉄道ライター)

 車両は専用で海に向いた席とボックス席が用意されている。落ち着いた雰囲気の内装で、能登の工芸品用いられ、車内でも能登を感じることができるようになっている。

 料金は普通列車運賃に乗車整理券500円が必要。スイーツセットはそれに1800円、寿司御膳セットはプラス2550円(変更の可能性あり)。

 能登のすべてを感じることができるのと里山里海号。復興支援を抜きにしても乗りたい観光列車である。

(海野久泰)

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