2月24日、中山競馬馬、2回初日。8Rの枠連馬券をゲットして腹ごしらえ、めしタイムである。レストランガイドによれば、中山競馬場には49店舗が入っている。何でもある。
入ったのは2階にある寿司の「京樽ガーデン」。これまで歩いた全国のギャンブル場で、カウンター席がある寿司屋があるのは静岡競輪、金沢競馬だった。東京競馬場には確か、寿司屋はない。中山にはもう1店舗、寿司屋があるが、そこにもカウンター席はなさそう。それでもギャンブル場の貴重な寿司屋「京樽」で、江戸前にぎり寿司1800円。贅沢なランチだ。
9Rの水仙賞は3歳1勝クラス、芝の外回りコース2200メートル、少数7頭立てだ。まずは人気をチェックする。
1番人気は③ターコイズフリンジ、2番人気は⑤クリスマスパレード、3番人気②、4番人気④、5番人気①。⑥と⑦は情報、データから後方を走っているに違いない馬で、①~⑤の争いになろう。
スポーツ紙に戸崎圭太のコラムが載っていた。前週の土曜17日は全12レースに騎乗したという。とにかく騎乗しまくっている。この日も10レースに騎乗していた。
その中で「すごく楽しみしていると」語ったのが、9Rで騎乗する③ターコイズフリンジだった。8Rまでの戸崎は6レースまで5鞍に騎乗して2勝。あと1、2鞍は勝つはずだ。1番人気に推されたここで取りこぼすことはないだろう、と考えた。
③と⑤が中心だが、2頭ともでは配当的な妙味がない。そこで3連単は1着③、2着3着①②④のボックスで各1000円。⑤が来たらイヤなので保険をかけて、3連複の①③⑤、②③⑤、④③⑤を各1000円となった。
ところが③は真ん中あたりの競馬で、直線になっても伸びない伸びない。どうした戸崎、だ。結果は③が4着で、3連単は⑤④②で4790円だった。
そして10Rの富里特別。4歳以上2勝クラス、芝の内回り1800メートル、12頭立て。人気と1800メートルの持ち時計などをチェックする。
戸崎騎手は①ネイビースターについても先のコラムで「能力を感じる動き」と語っていた。①は3番人気。ここも戸崎を信じて①とともに2番人気の④シュタールヴィント、5番人気の⑩インスタキングを1着にして、2着に⑫を、3着に⑧を加えた3連単のフォーメーション27点を各300円。ちなみにインスタキングに騎乗したのは、外国人のキング騎手だった。馬名に気をよくしていそうなキング騎手にも期待したレースだ。
さて、結果は⑩インスタキングが先行して押し切り、2着は前々の①ネイビースター。ここまではよかったが、3着に②が入る。専門紙を見ていると印が多いので迷い、最後の1頭に加えるか迷った末に、やめてしまった馬だ。3連単⑩①②は2万8930円でドボン、天を仰いだ。
気を取り直してメインの11R幕張ステークスに集中する。4歳以上3勝クラス、芝の外回り1600メートル、11頭立てである。
このレースは抜けている馬がいない。ドングリの背比べのような気がした。こういう時は荒れたらとんでもなく荒れるが、意外に人気上位馬で決まったりするもの。
そこであれこれ考えず、人気上位馬のボックス馬券でいくことにする。それも①②③⑤⑦⑪の6頭。3連単では買い目が120通りにもなるので、3連複20通りで。各1000円なら2万円だ。各1000円にするか各500円にするか迷った末に、500円とした。
こういうケチった時に限って的中したりするものだが、案の定、②⑥⑦で入線。3番人気、5番人気、6番人気の決着だった。1、2番人気が飛んだので、3連複は4360円の好配当になった(3連単は2万450円)。これはゲット、である。
最終12Rはダート、1200メートルの短距離走、16頭立て。隣りにいたオールドファンが「このレースは先行する馬がいっぱいいるから、競り合って潰れる。追い込み馬が来るよ。④カンパニョーラが怖い」と友人らに同じことを何度もしゃべっていた。
嫌だなと思っていたら、④が2着に入って3連複4880円、3連単1万8150円。このレースも6頭の3連複ボックスを買ったが、④を蹴ってドボン。
なお、この日の戸崎騎手は10レースに騎乗して2勝し、2着と3着が1回だった。翌25日は前半2勝、後半9Rから12Rの4レースで3勝するなど、1日で5勝の固め打ちだった。
かくして初中山、孤独のギャンブルは2安打、1万5000円のマイナスで終了となった。
(峯田淳/コラムニスト)