芸能

ナイツ 塙宣之「わからないまま始まった監督業」/テリー伊藤対談(1)

 今やすっかり浅草芸人の顔になった漫才コンビ「ナイツ」の塙宣之。公開間近の映画「漫才協会 THE MOVIE~舞台の上の懲りない面々~」で監督デビュー。漫才協会と東京芸人への愛が詰まった1本に天才テリーも「面白い」と大絶賛! 漫才協会会長としての大きな夢も飛び出した。

テリー ついに初監督作品が公開ですね。

 ありがとうございます。そんなに監督って呼ばれるほどのことはやってないんですけど。

テリー 3月1日公開の映画「漫才協会 THE MOVIE ~舞台の上の懲りない面々~」。さっそく見させてもらいましたけど、すごくよかった。ビックリしました。

 あ、ほんとですか。よかった。うれしいです。

テリー 何がよかったって、初監督ってやっぱり力が入るじゃないですか。そういう気負いがまったくなかったですね。

 それはもしかしたら、自分でも何だかよくわからないまま始まっちゃったからかもしれないですね。最初はニッポン放送の「ミックスゾーン」(ラジオ制作会社)っていう会社の人から「漫才協会の映画を撮りませんか」っていう話があって、「とにかくインタビューをいっぱい撮って、それを見せていく映画にしましょうか」っていう簡単な案だけあったんですよ。

テリー ああ、そうなんだ。

 でも、さすがにそれだけだと飽きちゃうから、途中で「この人、やめるきっかけもあったのに、何で今でも舞台に立ってるんだろう」っていうドキュメントを撮った方がいいかなと。それで撮りながら色々変えていった感じですかね。

テリー 映画にはいつも塙さんがテレビでネタにしているような師匠の方々がたくさん出てきますよね。もちろん、若手の人たちも。中でもね、俺が一番印象に残ったのは、高峰コダマ師匠。

 あ、そうですよね。さすがです。

テリー あの人、すごいよね。

 協会員でも知ってる人があんまりいない師匠で。僕、あのシーンだけはどうしても入れたくて、結構終盤で「コダマ師匠入れていいですか」って言って、もう1回師匠の家に行って撮影したんですよ。

テリー 絶対正解だよ。俺、あの人だけで1本の映画になると思う。ものすごく怪しい雰囲気でね。コダマ師匠はどうやって生計立ててるの?

 それがよくわかんないんですよ。

テリー 師匠の自宅を訪ねても結局、中に入れてもらえなかったでしょう?

 入れてもらえなかったです。でも、実はコダマ師匠が一番芸人らしい芸人で。編集でカットしたんですけど、行くと必ずお小遣いをくれるんですよ。取材が終わった後も、どら焼きが送られてきて、その中に「撮影してた人に」って1万円が入ってたりとか。そういうことをちゃんとやる方なんですよ。

テリー コダマ師匠はもう舞台に上がらないって言ってるよね。何で芸人続けてるの?

 それもわからないんですよ。「もうすぐわかるから」って言って、2年ぐらいずっと教えてくれないんです。

ゲスト:ナイツ 塙宣之(ナイツ はなわ・のぶゆき)1978年、千葉県生まれ。大学卒業後の2000年、落研の後輩・土屋伸之と「ナイツ」結成。2008年の「M-1グランプリ」(ABCテレビ)で3位に。以降、2010年まで3年連続で同番組の決勝に進出。2007年、史上最年少で「漫才協会」の理事に就任すると、副会長を経て、2023年、会長に就任した。現在は「ナイツ ザ・ラジオショー」(ニッポン放送、月~木)、「ナイツのちゃきちゃき大放送」(TBSラジオ、毎土)、「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」(ニッポン放送)などにレギュラー出演中。また2018年より「M-1グランプリ」の審査員も務める。

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