ロッテの佐々木朗希が3月3日、今季2度目となる実戦に登板し、2回2安打1失点に抑えた。
西武との練習試合の1回、先頭の西川愛也にいきなり中前打を浴び、続く源田壮亮に四球後、アギラーにタイムリーヒットを浴びて失点。しかし、その後は修正力を見せて、三者凡退に抑えた。この日は最速157キロをマークしたものの、本来の実力を考えれば、まだまだ本領発揮にはほど遠い状態だ。
そんな佐々木に対して吉井理人監督は、マウンドの状態が悪かったことを挙げて、
「もうちょっとへそ曲げて投げるかなと思ったけど、機嫌良く投げてたんでよかったと思う」
佐々木を慮っているようにも聞こえるが、エースとしての役割について、何も求めていないような態度がありありだった。スポーツライターが語る。
「吉井監督が考える先発の序列は、あくまでも小島和哉、種市篤暉、西野勇士の3本柱が中心で、それに続くのがメルセデス。佐々木は来季のメジャー移籍が確実視されており、吉井監督としては、ケガだけはしてほしくないという思いの方が強いのではないか。『機嫌良く投げていた』というコメントは、どこか心ここにあらずといったふうで、本来であれば初回にいきなり打たれたことについて、なんらかのアドバイスをするべきだったのではないでしょうか。佐々木に対する関心が薄いようにも感じてしまいますね」
吉井監督は3月31日からの日本ハムとの開幕3連戦を「小島、種市、佐々木」でいくことを明かし、順番について「何もないです。年の順です」と冗談めかした。本来であればエース級の活躍が求められる佐々木だが、開幕投手はともかく、裏ローテの1番手にすら名前が挙がらない時点で、その立ち位置がよくわかるというものだ。
吉井監督は佐々木に対して最低限、中6日のローテーションだけは守ってほしい、という気持しかないのかもしれない。
(ケン高田)