お笑い芸人のやす子と、とにかく明るい安村の「安村やす子のヒッチはい~ク旅」が3月2日の「土曜スペシャル」(テレビ東京系)で放送されたが、評価はいまひとつ。せっかくの初冠番組だが、第2弾はなさそうだ。
これは2人がヒッチハイクで乗せてくれた人の目的地まで一緒に行き、乗り継いでゴールを目指すルール。乗る前に行き先を聞くことができず、途中下車することもできないというかなり厳しいルールに、放送前から「このルールでゴールできるのか。できたとしても、長距離を歩くのではないか」と懸念する声が出ていた。ルール設定が雑だというのである。その予想は的中。
「ヒッチハイクに成功したら絶対に乗らないといけないので、ほぼ運頼み。一応、どこでヒッチハイクをするかや車のナンバーで判断はできますが、ほとんど役に立ちませんでした。運で結果が決まる旅が面白いはずもなく、やす子の元気さと一生懸命さ以外に見どころはありませんでした」(テレビ誌記者)
テレ東の旅番組を代表する「トラック乗り継ぎ旅」もヒッチハイクでトラックを乗り継ぎ、ゴールを目指すという似た企画。しかし今回、旅の魅力は全く感じられなかったと、テレビ誌記者は言う。
「『トラック乗り継ぎ旅』は、運転手さんとタレントが最初はよそよそしかったのに、旅を共にするうちにすっかり打ち解ける『人と人のふれあい』が魅力です。ところが『ヒッチはい~ク旅』は乗る距離が短く、ふれあいは表面だけのものに終わりました。乗せてくれた人の家を訪れて、なんとかスキンシップを図っていましたが、効果があったとは言えません。土曜スペシャルの放送時間は短くても1時間半、長いと2時間半ですがこれは1時間ちょい。ふれあいがなく撮れ高が低かったので、こんなに短くなったとしか思えません」
番組の途中で「トラック乗り継ぎ旅ザ・ワールド!激走アメリカ横断3500km!ルート66を辿る」の告知が行われたことで、このために作られた番組なのでは、との憶測も飛び出したほどだ。テレビ誌記者が続ける。
「旅は予想通り、過酷なものになりました。結果は失敗で、2人に『第2弾をやりますか?』という質問がぶつけられました。テレ東の旅番組は新たなものが次々と誕生していますが、最後にこのような質問があったことは、あまり記憶にありません。2人は一瞬、たじろいだ後で『やらせてください』と言っていましたが、このシーンが流れたことでむしろ、第2弾はないなと感じました」
2人は新たな冠番組の可能性を探った方がよさそうだ。
(鈴木誠)