80年代に「やっピー」「マンモスうれピー」と愛嬌を振りまいていたアイドルも気がつけば五十路。それでも熱心なファンは昔と変わらず、大きな声援を送り続けていた。
「ハッピーバレンタイン! (満員の会場を見て)大丈夫ですか? キュンキュンですね。心がキュンキュンなのはいいんですけど(笑)」
こう言って会場を盛り上げるのはタレントで歌手の酒井法子(53)。去る2月14日、高田馬場の「CLUB PHASE」で自身の誕生日を祝うバースデーライブを開催した。
「マイ・ファニー・バレンタイン」を皮切りに、代表曲の「碧いうさぎ」などを熱唱し、会場に集まった約300人のファンを魅了。年齢を感じさせないパフォーマンスに、ファンからは「法子〜!」と大きなコールが巻き起こっていた。ライブを鑑賞した芸能関係者が語る。
「53歳になったことには触れたくないのか『誕生日おめでとう』が禁句というルールのライブでしたが(笑)、終始和やかな雰囲気でした。誕生日を祝いに堀越高校時代の同級生でタレントの西村知美(53)やビキニ・フィットネスでお馴染みの安井友梨(40)らが駆けつけ大盛り上がり。古巣・サンミュージックの相澤正久会長が動画メッセージを寄せて『法子は今年で何歳になったんだ?』と掟破りの質問を繰り出すと皆大笑い。施設内のバーカウンターではドラマ『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)で共演したいしだ壱成(49)がモニター越しにライブを楽しんでいました」
久しぶりのライブということでリハーサルにも時間をかけ、入念に準備をしていたという酒井。以前と変わらぬスタイルをキープするなどプロ意識はさすがといったところか。当日はバレンタインデーということもあり、ファンにはうれしい“プレゼント”が用意されていた。
「抽選で選ばれたファンが、いかに自分が熱心なファンなのか、マイクでアピールする告白コーナーが設けられました。これが昭和のノリで、あるファンは『世界中を敵に回しても、のりピーを愛していようと思います!』と絶叫。こうした告白の数々に、時には優しく諭し、時にSM女王様のように厳しくダメ出しするなど酒井もノリノリで客をいじっていました」(前出・芸能関係者)
2時間弱のライブは盛況のうちに終了。アンコールを含め全11曲を歌い上げた酒井にファンは惜しみない拍手を送っていた。
ライブは大成功に終わったが、スポーツ紙芸能担当記者は今後の活動に一抹の不安をのぞかせる。
「09年に覚せい剤取締法違反で有罪となった代償は大きく、執行猶予が明けて10年以上経った今でも、なかなかテレビからお呼びがかからないのが実情。今回のライブもあまり話題にならず、酒井のキャリアからすればアリーナクラスの会場で開催されてもおかしくないのですが‥‥。ただ、中国では絶大な人気を誇っているので、今後は海外での活動に本腰を入れるのでは‥‥」
どん底の時代から見守り続けてきたファンのためにも歌い続けてほしい。