プロ野球開幕を前に、楽天イーグルスが窮状に陥っている。右ヒジの手術から回復を目指すエース田中将大が、開幕ローテーションを外れる可能性が、一部メディアで取り沙汰されたのだ。
3月13日のオリックスとのオープン戦(静岡)に先発して39球、3回3安打1失点。最速は146キロだったが、ストレートに往年のキレはなく、スライダーやスプリットといった変化球でかわすピッチングを展開した。
「手術の影響か、球数制限があるようです。慎重に復帰への道筋を探っていますね。次回の登板は60球をメドにしています。しばらくゆっくり、2軍で調整することになりそうです」(スポーツジャーナリスト)
メジャーリーグから日本球界に戻った2021年は4勝9敗、2022年が9勝12敗、そして昨年は7勝11敗と3年連続で黒星が先行し、チーム低迷の要因にもなっている。9億円だった年俸は昨年、4億7500万円に。今年はさらに2億6000万円へと激減した。
「この2年で6億円以上の減俸ですが、まだ高すぎます。楽天は親会社がモバイル事業で大赤字となり、緊縮財政を敷いている。あと3勝に迫っている日米通算200勝を達成すれば、お役御免となる可能性が高まっています。本人はそのあたりを察しているのか、今年から急にファンやメディア、球団関係者に優しくなり、融和路線へと舵を切っている」(前出・スポーツジャーナリスト)
先発投手陣は他球団と比べ、大幅に劣っている。早川隆久、内星龍、藤井聖、岸孝之、ポンセと、ケガをしている荘司康誠くらいしかいない。田中の早期完全復活が待たれるが、一体どうなるのだろうか。
(佐藤恵)