木村拓哉主演連続ドラマ「Believe-君にかける橋-」(テレビ朝日系、木曜午後9時)がスタートした。キムタク演じる主人公の狩山陸は、大手ゼネコン「帝和建設」土木設計部部長。東京都が進める一大プロジェクト「龍神大橋」建設のリーダーだったが、建設中に崩落事故が起こる。すべての責任を負い、懲役1年6カ月の判決を受けて刑務所に…とまぁ、そんなストーリーだ。
共演者として、狩山の妻を天海祐希、ほかに北大路欣也、上川隆也、竹内涼真、斉藤工、山本舞香、一ノ瀬颯、小日向文世ら豪華なキャストが揃う。
およそ見当はついていたが、相変わらず「カッコいいキムタク」の押し売りドラマだった。世帯視聴率11.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は今期ドラマNo.1ということで、なんとかフタケタ台をキープ。キムタクもひと安心というところだろう。
もっとも、その中身はどうか。始まる前からわかっていたことだが、今回もキムタクドラマあるあるで、カッコいいキムタクのオンパレード。キムタクファンは大喜びだろうが、それ以外の視聴者は「またか」とうんざりしているのではないか。
キムタクが着れば、刑務所の作業服もスタイリッシュに。受刑者ということで、キムタクの坊主頭が見られるのかと楽しみにしていたら、NO坊主。同部屋103房室の一ノ瀬ワタル演じる灰谷もロン毛だし、いつから日本の刑務所は髪型が自由になったのか、教えてほしい。
刑務所内でも、キムタクの正義感が発動。イジメられている受刑者を庇い、腕っぷしもめっぽう強く…。
上川隆也演じる刑務官も、竹内涼真演じる刑事も、なにやら謎がありそうで、考察ドラマとして興味をつなぐつもりだろうが、キムタクをかっこよく見せるための忖度が過ぎると、視聴者離れが起きるのでは。
それにしても「Destiny」の亀梨和也、「特捜9」の井ノ原快彦、そしてキムタクと、旧ジャニーズ勢を重用するテレビ朝日のブレなさがいちばん興味深い。
(堀江南)