コンプライアンス順守が強く求められる令和の時代になっても、自らの存在価値を維持するために、プロ野球選手たちと男女の関係になることをいとわない。そんなオンナ記者がいる。
これまで7回にわたる本編では書き切れなかった「禁断の情事」を、番外編としてお届けする。
某球団を担当する佳代(仮名)はスレンダー体型。特徴的な方言で、時に場を和ませるのが得意だ。プロ野球関係者が言う。
「だけど書いてる記事は基本的には、応援する内容ばかり。ところがね、極秘で選手上がりの裏方と交際していて、情報はそこから全て筒抜け。球場から街に向かうと遊興施設があるんだが、そこでデートの目撃情報まであるんだから、メディアとしては脇が甘いよ。佳代が担当する球団が大きく掲載されることは、優勝でもしない限りないだろうけど、ド級のスクープ記事を抜くダークホースとして、裏では恐れられている」
別のチームを担当していたアラサー女子記者の満穂(仮名)は今春、忽然と姿を消して球団内が騒然となった。
「あるタイミングを境に、今でも代打の記者がずっとカバーしている状態。周囲には『体調を崩して休んでいる』と説明しているが、実は違うんです。妻子ある1軍半クラスの選手との不倫疑惑が浮上しました。球団が秩序を保つために問い詰めた、との情報もありますが、それ以降、ショックを受けて出社しなくなった、というのが真相です。男女の雇用機会を均等にしなければいけないのは当然の話ですが、プロ野球選手に社会人の常識はまだまだ通用しない。異性、同性を問わず、風紀を乱す行為が発覚すれば、現場から排除される風潮はありますね」
球界関係者はそう言って顔をしかめるばかりなのである。(続く)