4月24日にタイの首都バンコク近郊で日本人男性の切断遺体が発見された事件で、タイ警察は事件に関わったとみられる日本人の男2人に逮捕状を出した。4月23日、2人が逃亡する様子をタイの隣国ラオスにあるホテルの防犯カメラが捉えており、タイ警察は2人の行方を追っている。
海外で日本人が巻き込まれる事件はコロナ禍の影響もあり、ここ数年は減っていた。久しくなかった日本人殺害事件の影響か、ゴールデンウィークにタイを訪れた日本人からは、こんな声が聞かれた。
「入国審査の時、帰りの航空券を見せろと言われました。今まで何度もタイに行っているのに、そんなことを言われたのは初めてです。あの事件で、日本人への措置が厳しくなっているように感じます」
事件直後からタイに入国する日本人に対しては、厳格な審査が行われているというのだ。バンコクで暮らす日本人男性からは、こんな声が。
「リタイヤメントビザを取得するまでの間、ノービザ滞在になってしまうので、タイからカンボジアに旅行して再入国したんです。本来、この行動はビザランと呼ばれるもので、繰り返すと入国時に止められるといわれています。でも、ビザを取得予定だし、一度くらいのビザランは問題ないと聞いていました」
ところが、わずかな不安が的中し、入国の際に別室に連れていかれた。説明しても審査官は「帰りのチケットを見せろ」の一点張り。ビザを取得する予定だと言っても聞き入れてもらえず、押し問答が続いたという。男性が続ける。
「最終的には入国できました。タイで暮らす人の中には観光ビザを延長したり、学生ビザを取得して住んでいる人も多い。観光ビザはタイのイミグレーションでも取得が可能です。帰りの航空券を持っていなかったことで、入国できなかったという人の話も聞きますね」
早く事件が解決することを願うばかり。今、タイに長期の旅行を考えている人は、帰りの航空券を買っておいた方がいい。