道路の側溝に5時間も寝そべり、女性のスカート内を密かに撮影していた男が逮捕された事件。2年前にも同じ容疑で逮捕されており、その際には「生まれ変わったら道になりたい」との迷言を残していたようだ。
たかがスカートの中を見るだけで何たる執念、と思いきや、過去にはそれを上回る事件があったという。週刊誌記者が語ってくれた。
「水洗トイレが普及する以前には、和式トイレの便槽に忍び込むのぞき見犯罪がありました。学校や公会堂といった大きな施設では、小部屋ほどのサイズがある便槽も珍しくなく、汲み取りに使うフタも大きかったので、悪臭にさえ耐えられれば忍び込むのは簡単だったのです。ただ、体に染みつく匂いは尋常ではなく、どうやって洗い流していたのかが謎ですが」
和式トイレののぞき見事件は決して、昭和の話とは限らない。1999年には秋田市の海水浴場に設置された公衆トイレにて、便槽内に潜んでいた男が逮捕されている。この時はトイレに入った女性が不審な物音に気付き、警察を呼んだという。週刊誌記者が続ける。
「この手の事件では、便槽内で死んでいた犯人が発見されるケースもありました。便槽内で発生したメタンガスを吸って気絶し、そのまま汚水でおぼれたというわけです」
聞くだけでもおぞましい話だが、さすがに21世紀の現代では便槽があるトイレはマレだ。一方で、自宅にいても撮られている恐れがあるという。週刊誌記者が説明する。
「アパートなどの集合住宅では、天井裏や壁の内側を伝って他の部屋に行ける作りの建物は珍しくありません。とくに木造建築では保温や防音目的での空洞が多く、そこが侵入経路になるのです。天井の隙間や換気扇から覗かれている可能性にも気を付けたいものです」
この侵入経路は、ストーカーが相手の部屋に忍び込むために使われることも多い。さすがに部屋に入りこめば何らかの痕跡が残る恐れがあるが、のぞき見だけならバレづらそうだ。天井裏や壁から怪しい物音が聞こえてきたら、管理会社や大家に相談してみるべきかもしれない。
(白根麻子)