巨人の新外国人エリス・ヘルナンデス(ドミニカ共和国)は昨年、レンジャーズ3Aでリーグ最多の165安打を記録。決定力不足の巨人にとって新たな起爆剤と期待がかかるが、そう楽観視もできないようである。
5月16日にスポーツ報知のYouTubeチャンネル〈報知プロ野球チャンネル〉で、2000年以降に巨人にシーズン途中入団した外国人を特集したところ、芳しい成績を残した選手が見当たらないのだ。
一例を挙げれば、2003年のクリス・レイサム(60試合、131打数29安打、7本塁打、17打点、打率2割2分1厘)、2011年のジョシュ・フィールズ(40試合、109打数22安打、7本塁打、9打点、打率2割2厘)、2014年のフレデリクス・セペダ(52試合、108打数21安打、6本塁打、18打点、打率1割9分4厘)。近年では2020年のゼラス・ウィーラー(98試合、263打数65安打12本塁打、36打点、打率2割4分7厘)など、打率3割に満たず、2割前後を推移する選手の多いこと。
「途中加入で当たったためし、あんまりないぞ、とかあるんですよ」
そう口にしたスポーツ報知の水井基博デスクだったが、
「焦んないでほしいですね。何が言いたいかって、ヘルナンデス選手を、焦ってすぐ(1軍に)上げて、打てなくて見切られちゃうからさ。なんなら交流戦後からでもいいからさ」
過去の反省点を踏まえ、阿部慎之助監督に「我慢」を促したのである。
途中加入の外国人が巨人で成功した例といえば、藤田元司監督時代のロイド・モスビー(1992年)が挙げられる。96試合、337打数103安打、25本塁打、71打点、打率3割6厘の活躍で、一時最下位だった巨人の首位争いに貢献した(結果はヤクルトに敗れて、リーグ2位)。
ヘルナンデスの「活躍」以上に、阿部監督の「我慢」に期待がかかる。
(所ひで/ユーチューブライター)