セ・リーグ首位で5月28日からのセ・パ交流戦を迎えることが決まっても、阪神・岡田彰布監督はすこぶる不機嫌だ。
交流戦直前の5月26日、甲子園での巨人戦では戸郷翔征に屈辱のノーヒットノーランを食らい、虎党を意気消沈させた。翌日の第2戦はどうにか勝ったが、3戦目はリリーフ陣が打ち込まれて痛恨の逆転負け。相手先発・菅野智之に手も足も出ない惨状に試合途中、平田勝男ヘッドコーチを通じて、ベンチ前で円陣を組ませた。指揮官は、
「何もせえへんから『またやられるで』と言うてやらせたんや」
と意図を明かしたが、笛吹けども踊らない打線には相当イライラしているのか、語気を強めて言った。
「毎試合、こういう展開やとそら、交流戦ではホンマに点入らへんわ」
昨年は5月に19勝5敗、勝率7割9分2厘と勝ちまくって、交流戦を優位に進めた。ところが今年は10勝9敗1分で、月間勝率5割をなんとか維持できるかどうかのラインにいる。しかも貧打は、全く解消される兆しが見えてこない。
「本当ならフロントが動いて、シーズン途中に助っ人を補強すればいいのですが、岡田監督はかなり消極的なため、実現性は薄い。トレードでもいい選手をなかなか交換要員に出さないため、近年の成功例はあまりありません」(球界関係者)
不振の佐藤輝明の交流戦2軍スタートは決定的な中、はたして打開策は見つかるのか。