「2016年に起こしたスキャンダルのほとぼりが冷め、というより記憶がおぼろげになり、今や彼女にネガティブなイメージを持つ視聴者は少なくなりました。ただ、そうした経験を積んだこともあり、ドラマや映画では一筋縄ではいかない役柄が確立しています。今後もバラエティー番組、そしてドラマの両輪で呼ばれ続けるでしょう」
芸能記者がこう評するのは、ベッキーの現在地についてである。5月29日の「あちこちオードリー」(テレビ東京系)に出演したベッキーは、バラエティー番組のほか、ドラマ界にも進出していると明かしている。
確かに放送中のドラマ「君が獣になる前に」(テレビ東京系)では、闇の組織に雇われた金髪の殺し屋・井上カンナを好演中だ。少し遡れば、三池崇史監督がメガホンを執った映画「初恋」(2020年)では、半グレ上がりのヤクザの構成員と交際する女として登場。昨年は嵐・櫻井翔の主演ドラマ「大病院占拠」(日本テレビ系)にも出ている。
過去に「やらかした」タレントの「復帰劇」については、アンジャッシュの渡部建の現在地がクローズアップされたばかりだ。
2020年6月に複数女性との「多目的トイレ不倫」を週刊誌に報じられて活動を自粛。それが今や、講演会や結婚式の司会オファーが絶えないと言われる。そんな中での「番組復帰」だった。
「マツコ&有吉 かりそめ天国」(テレビ朝日系)で数々の名店を紹介してきた渡部が5月24日、実に4年ぶりに登場。おすすめの鰻屋を紹介した。とはいえ、顔出しは一切なく、黒塗りのシルエット姿だ。しかも「W氏」という名称。放送作家が言う。
「視聴者はおおむね歓迎ムードでしたね。今後もこうした形で出るのは、全く問題ないのでは。というより、覆面で出ても面白いでしょう」
元雨上がり決死隊の宮迫博之も、およそ5年ぶりとなる地上波テレビ番組への「復帰」が決定した、と明かしている。6月3日放送の「匠の教室」(千葉テレビ)からゲスト出演のオファーを正式にもらい、すでに収録済みだというのだ。この番組は、芸能界を目指す演者の卵たちの夢を様々な分野の匠が応援する、というタレント育成バラエティーだが、
「もはや『闇営業』という言葉が懐かしく、そもそも何が悪かったのか、もはや忘却の彼方にいってしまった感があります。キー局は『ひと声』があれば出しても問題ないのに、世間体を気にしてゴーサインを出さない。それでいて、松本人志が裁判を終えて復帰すれば、不貞行為の事実があるにもかかわらず、大手を振って出演オファーをかけるんでしょう。まったくもって、忖度の極みとしか言いようがないですね」(前出・放送作家)
とはいえ、上記の3人は実力があればこうして声がかかる、ということを証明している。その活動範囲は徐々に拡大していくのか。
(松倉俊樹)