不振だった阪神の主力2人が1軍に帰ってくる。
交流戦が終了し、阪神は2軍落ちしていた大山悠輔内野手とゲラ投手を6月20日、甲子園球場で行われる1軍全体練習に合流させたのだ。
6月5日に2軍落ちしていた主砲の大山は、19日の2軍ソフトバンク戦に、ファーム落ち後、初のフル出場。打席には5回立ち、1つの内野安打と1四球という結果だった。
在阪のスポーツ紙記者が話す。
「大山は15、16日の徳島遠征には帯同せず、鳴尾浜に残って打ち込みし、週明けから実戦モードに入っていました。18日の2軍戦は雨で流れましたが、19日にはフル出場を果たしましたね。結果はともかく、懸案だった体のキレが回復したと判断されたのでしょう。もともと打撃不振というより、体調とメンタルの問題で自ら直訴して2軍落ちしていたわけですから、2軍戦での成績は関係なかったのでしょう」
一方で、同時に1軍復帰する守護神のゲラには心配な面が残っている。スポーツ紙記者が続ける。
「2軍落ちする直前、ゲラは3試合連続で失点するなど不安定そのものでした。毎度、僅差での登板が続き、心身ともに疲労が蓄積したことは間違いありません。2軍では、まず疲れを取ることが優先され、登板は12日と19日の2試合のみ。それもあって、疲れは十分に取れたはずですが、19日の試合では打者6人に対し2安打2四球で2失点という、かなり心配な内容でした。1軍ではまず楽な展開で投げさせた方がいい、との声がある。少なくとも、岩崎優とダブル守護神を担う立場としては心許ないというのが、メディアサイドの本音です」
中継ぎ陣の踏ん張りで、なんとかセ・リーグの2位を死守している阪神だが、首位広島とのゲーム差は2.5。1軍復帰した大山とゲラは、多大な期待をかけられるだろう。だからこそ「大山があそこで打てたら…」「ゲラがしのいでくれれば…」という何度も見てきた場面が繰り返されないよう願う。
(石見剣)