7月7日に投開票が行われる東京都知事選挙。6月20日の告示では、過去最多となる56人が立候補した。
現職の小池百合子都知事と前参院議員の蓮舫氏、前広島県安芸高田市長・石丸伸二氏、元航空幕僚長・田母神俊雄氏ら主要候補ばかりが注目されるが、今回の選挙で波紋を広げているのが、掲示板の「ポスタージャック」である。
政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首は、団体に寄付をすることにより、立候補者でなくとも「オリジナルポスター」を貼ることができるという斬新な取り組みを打ち出した。同団体は24人の候補者を擁立しているため、掲示枠は膨大にある。その結果、立候補していない人物が作成した選挙ポスターが、都内各所で掲示されることになっているのだ。
前代未聞の掲示板には格闘家のぱんちゃん璃奈ら、非立候補者の顔が並ぶが、ひときわ目を引くのが「カワイイ私の政見放送を見てね」と記された「謎の美女」だ。政治ジャーナリストが言う。
「これも立花党首によるポスタージャック・プロジェクトの一貫ですね。『カワイイ私の政見放送を見てね』は、立候補者である内野愛里氏が代表を務める政治団体の名称なのですが、一部のポスターには内野氏ではなく、見慣れない美女の写真が掲載され、QRコードが貼られています」
複数のバージョンが確認されている「謎の美女ポスター」。このQRコードは、どこにリンクされているのか。政治ジャーナリストが苦笑しながら続ける。
「コードを読み取ると、有料SNSサービス『これやん!』内のページが表示される仕組みになっている。ネット上の反響を見るに、早くも謎の美女につられて読み取る人が続出している様子です」
まさかのリンク先であった。
(川瀬大輔)