6月15日、翌週にGⅠ宝塚記念を控えている京都競馬、第4回5日目。
遠くに比叡山をのぞみ、手前は石清水八幡宮、近くには伏見稲荷、奥に伏見桃山城が控える京都競馬場は、JRAはもとより、全国の地方競馬のどの場よりも情緒が溢れている。GⅠ前週ということもあって、場内はそれほど混雑していない。そこもいい。
芝の外回りコースの直線は403.7メートル。これは阪神競馬場よりも70メートル短いが、見た目以上に長く感じる。ゴールまで遠いのだ。騎手はこの日、坂井瑠星が7Rまでに3勝を挙げて、絶好調である。
8Rは3歳以上1勝クラス、ダート1800メートル、14頭立て。新馬戦1着の後、3カ月の休養明けで3着だった⑭ミッキークレストが、持ち時計では抜けている。しかも坂井騎乗だ。ここは坂井のもう一丁で迷いなく、馬券は1着⑭からいこう。2着④⑤⑫、3着に⑦⑨を加えたフォーメーション12点で、各500円とした。
⑭は中段キープから、直線で難なく抜け出した。2着は先行して粘った⑧、3着は追い込んだ⑫。3連単⑭⑧⑫は1万2900円だった。だが、2着⑧を持っていない。⑧は前走13着で、3カ月の休養明け。オッズを見た時は6番人気だったが、確定では3番人気になっていた。パドックでの様子がよほどよかったのだろうか。ドボン。
9Rの稲荷特別は3歳以上2勝クラス、芝2000メートル、13頭立て。このレースも、人気上位馬が強そうだ。1番人気の⑥カンティプールと、2番人気③ダノンフロイデの2頭の頭から。ただし、紛れや高配当を期待して、2着3着は幅広く。6頭を加えた3連単のフォーメーション84点、各100円といこう。
③も⑥も前段から中段につけ、直線で抜け出しを図ったが、ゴール前で4番人気の⑩マイネルメモリーが首差前に出た。3連単⑩⑥③は1万6260円。またしてもドボン。惜しい馬券だった。
お次は10R、保津峡ステークス。3歳以上3勝クラス、芝2200メートル、15頭立てである。
ここは5番人気までの人気上位馬で決まりそう。できるだけ好配当になるのを期待し、3連単5頭ボックスを選択。結果は1着が2番人気の⑬ブラックブロッサム、2着が1番人気④マコトヴェリーキー、3着が4番人気の⑨メイショウゲキリンだった。最後は3頭の追い比べになり、⑨が抜け出せば配当は上がったろうが、前が2番、1番人気では仕方がない。それでも6220円ついて、トリガミにならずに済んだ。
メインの11Rは米子ステークス(L)、3歳以上オープン、芝1600メートル、16頭立てだ。
4番人気までの4頭⑥⑨⑪⑭を1着に、2着3着に②③⑭を加えた3連単フォーメンション120点に各100円。当たった時の高配当を期待しての勝負である。
ところがレース結果はなんと、5番人気の②トゥードジボンが逃げ切って1着に、2着は3番人気の⑭、3着10番人気の⑮で、3連単②⑭⑮は7万1150円だった。1番人気の⑨は4着で、もし⑨が3着なら、10Rに続いて上位人気馬5頭の決着になり、同じように買わなかったことを後悔するところだった。10番人気の馬が入って、むしろホッ。
そしていよいよ、最終12R。3歳以上1勝クラス、ダート1200メートル、16頭立て。
④インユアパレスは3カ月の休養明けだが、持ち時計が抜けている。同じ2枠には3番人気の③パドマが入っている。このレースは2枠が間違いなく強い。よって、枠連で勝負する。相手は4枠、6枠、8枠。②④1000円、②⑥3000円、②⑧に2000円と振り分けた。
6枠⑫ビバップが逃げて、④が後方から一気に追い込んできた。1着は④だ。2着は⑫と4枠⑧ザウリの頭の上げ下げの好勝負。どちらも的中だが、②⑥を厚く買い、しかも配当は2倍近くつく。
結果は⑫が首差先着だった。実は6枠で狙ったのは⑪マイネルフォーコンの方で、⑫はいわば代用品。ラッキー! 枠連②⑥は1210円(3連単④⑫⑧は7万5520円)だった。
この日の収支は3000円マイナスで終了。ほぼトントンだったので、石清水八幡宮の勝駒守のご利益はあった…と言いたい。
帰りは京阪本線で丹波橋駅、そして近鉄で京都駅へ。所要30分ほどだった。駅構内に福島競馬に行った時と同じように、回転寿司があった。伏見の酒でクロムツ、ハモ、アナゴ、ウナギ、イカゲソなどを。孤独のギャンブルと回転寿司の相性はピッタリだ。
(峯田淳/コラムニスト)