6月27日に新潟・デンカビッグスワンススタジアムで行われた、陸上の日本選手権初日。津山高校2年のドルーリー朱瑛里は初出場ながら、翌日の決勝進出を果たした。
だがこの日、決勝進出以上に注目されたのが、彼女の「勇気ある告発」を取り上げた「東スポWEB」の記事だった。
岡山県の鶴山中学3年時代に一躍、陸上界のアイドルとしてクローズアップされたドルーリーは、直後のフィーバーぶりに「とても不安を感じた」として、その後の大会をいくつか欠場している。その裏で実は、性的鑑賞を目的とした盗撮被害などがあったというのだ。
彼女のそうした問題提起が、過熱報道や一部のファンの迷惑行為を減らしたとして、「勇気ある行動」と代理人の作花知志弁護士は評価している。
週刊誌記者がこの問題について語る。
「ドルーリーは美少女で強いという、わかりやすいスター性がありました。これは否定できません。好意的に解釈すると、彼女のおかげで陸上の動画が多数アップされて、純粋に走りを楽しむファンが増えたことは間違いないんです。ところが、その中に一部、作花弁護士が指摘しているような『これは陸上じゃなくて、性的な画だなと思えるもの』が混在していました。そして、その手の動画の方が純粋な陸上の動画より再生数が多いんです。女子アスリートの盗撮が問題にならざるをえない点ですね。では、動画撮影をすべて禁止すればいいかといえば、陸上ファンが走りを見られなくなるという事態が発生しますから、関係者は本当に頭が痛いところでしょう」
そんなドルーリーは現在16歳。まさに陸上に打ち込む青春真っ只中だけに、周りのケアを受けながら、今後は「走る姿」でさらに人々を魅了してほしいものだ。
この16歳のドルーリーの話題によって、同時にあぶり出されてしまった人物がいる。同じ16歳の教え子との「ただならぬスキンシップ行状」が報じられた、フィギュアスケートコーチの安藤美姫だ。前出の週刊誌記者がその理由を説明する。
「男女の違いこそあれ、どちらも16歳ということで関係づけられて語られています。36歳のコーチが、まだ未成年の教え子と長時間の抱擁をしたり、手つなぎどころか、腕を絡めて密着したり頭を肩に乗せて寄り添ったり…など、あきらかにスケートとは関係ない、濃密すぎるスキンシップがこれでもかと報道されています。安藤自身は『真実を知らない』と周囲に反論していますが、多くの人が安藤の倫理観を疑っていますね。これが、もしもドルーリーのような16歳の女子選手と20歳年上の男性コーチなら、もっと大きな問題になることでしょう」
また、日本選手権で見事な走りを見せるドルーリーと比較して、この安藤の過激スキンシップは、その教え子自身に悪影響を与えるのではないかという声が出てきている。
「本当に親しいとしても、今回の16歳の彼は被害者というわけです。なぜなら今後、フィギュアスケーターとして彼が一線に出てきた時に、『ああ、安藤美姫の教え子か…』と、確実に色眼鏡で見られてしまいます。この点を心配する声がとても多い」
つまり、撮影だろうがコーチングだろうが、純真な未成年の前で理性を保てない大人は人間失格ということだ。
(田村元希)