メジャー挑戦を目指すロッテ・佐々木朗希への逆風が増している。5月28日に上半身の疲労回復で2軍降格。6月8日に一時復活して広島戦で5勝目を挙げたが、6月13日には右上肢のコンディション不良で、またしても1軍登録を抹消された。今季はここまで5勝2敗、防御率1.96と、数字は上々なのだが…。
「ポテンシャルの高さと若さがメジャースカウト内で評価されていますが、体の弱さ、故障がちの体質が明るみに出て、市場価値がゆらいでいます。タフなメジャーの中4日の登板間隔、硬いマウンド、長距離移動に対応できるかは未知数。メディカルチェックは厳しく課されることになります。もう少し日本で強靱な肉体を作り上げてから、アメリカに渡ってもいいのでは…」(メジャー事情を知るスポーツライター)
ただ、既にコトは進行しており、ロッテが佐々木のポスティングを認めて、今オフのメジャー移籍は内定しているという。
「渡米した来年以降も、佐々木に関するスポンサー料の一部がロッテ球団に還元される見込みです。広告代理店関係者が考えたスキームのようですが。ロッテの手を離れても、佐々木関連の収入が球団に入る仕組みを構築。それを落としどころにしてポスティングを認める、という流れです。佐々木はメジャー球団と今オフに契約を結ぶことができ、ロッテは佐々木のスポンサー料の一部を手にする。双方にメリットがあります」(球界関係者)
渡米してなお、カネをもたらす佐々木。今シーズンの成績よりも、キズなく無事にメジャー移籍することこそが、優先事項なのである。
(渡辺優)