昨年のセ・リーグ爆走から一気に日本一まで上り詰めた勢いは全くない。どうにもパッとしない阪神タイガースの中心に鎮座するのは、岡田彰布監督。シーズンを折り返し、首位争いを繰り広げる広島やDeNAと比べると、「爆発力はない」と球団OBは断言するのだ。
「去年があまりにもできすぎたから余計に目立っとるんやけど、本来の戦力はこんなもんやで。確かに投手はちょっと打たれ過ぎ感があるけど、それよりも野手は何をしてんねん、って話。大山(悠輔)は国内FA権を取得して、個人成績を上げれば年俸をガッポリ稼げる大チャンスやのに振るわんし、近本も精彩を欠いている。外国人選手? 岡田監督同様アテにしてないから、フロントがまともな人材を連れてこられへん。そのあたりは日本一になってもなんら変わってへんところやな」
このまま終わると思いたくはないが、列島にタイガース旋風を巻き起こした翌年に平凡な成績でシーズンを終える姿は、前回日本一になった1985年の翌年とどこか似ている。さらに2年続けて「アノ問題」が…。
「岡田監督の不眠症がヒドさを増していると、現場ではもっぱらです。現場指揮官は健康問題が取り沙汰され始めると、そこから短命に終わるパターンが多い。昨年夏に遠征先で旧知のマスコミに『今年で辞めようかと思う』と漏らしたことが明るみに出て、球団内外は大騒ぎになりました。今年もそれと近い話が漏れ始めています。勇退宣言は時間の問題でしょう」
その前に岡田監督に課せられた後継者育成は、うまくいっているのか。まずは総点検が必要になる。