東京都知事選でライバルと目されていた小池百合子氏には惨敗、新鋭の石丸伸二氏には競り負け。有力候補の中では実質最下位といっていい、散々な現実を突きつけられることになった蓮舫氏。
よほどショックだったのか、7月8日以降、公の場には姿を現わしていない蓮舫氏だが、SNSでは「元気な声」を上げている。というのも、元宮崎県知事の東国原英夫氏から、傷口に塩を塗るようなひと言を浴びせられたからだ。
7月8日にテレビ番組に出演した東国原氏が「僕は昔からの友人なので、厳しいこと言いますけど…」と切り出し、さらに蓮舫氏を親しげに「蓮ちゃん」と呼んだところまではよかったが、続けて「(蓮舫氏を)やっぱり生理的に嫌いな人が多いと思います。本当に厳しいこと言いますけど、現場を見てそうでした」と、本音をぶっちゃけた。その流れで「非常に優秀で、すごい能力はある」「非常にいいヤツなんです、彼女は」とフォローしたが、時すでに遅しだった。
意気消沈していると思われた蓮舫氏が、これに激しく反応。9日早朝にSNS上でエンジン全開の猛反論を展開することになる。週刊誌記者が驚きを隠さずに言う。
「まるで蓮舫氏の甲高い叫び声が聞こえるようでした。東国原氏に対して『友人ではない』とやたらと強調して、一緒に食事したこともなければ、連絡先すら知らないと。まるで、赤の他人扱いのようなコメントを連発しました。『スーパージョッキーで(ビート)たけしさんの側にいた方で…』と、正直どうでもいいことまでまくし立てていた印象です。とにかく、生理的に嫌いな人が多いと言われてブチ切れたのでしょう。蓮ちゃんと親しげに呼ぶ東国原氏のことを『ほぼ知らない人』と、完全に拒絶していましたからね。SNS上ではありましたが、すごい剣幕という感じでした」
確かに他人から嫌われていると公の場で発信されて、気持ちのいい人はいない。「友人なら何言わせてもいいのかしら」という蓮舫氏のコメントは正論だろう。だが、この2人のやり取りでむしろ批判を浴びてしまったのは蓮舫氏だったのだ。前出の週刊誌記者は苦笑いだ。
「蓮舫氏が好き嫌いの出やすいタイプというのは、昔から言われていること。だからこそ、他の女性政治家より華があるといえます。それを本人が理解していなかったことに驚く声が多かったですね。だから、東国原氏の言い分はあながち間違っていないし、東国原氏の発言にキーっとなった蓮舫氏の今回の対応こそが嫌われる典型だとの鋭い指摘がありました。『そりゃ3位だわ』と、蓮舫氏にさらに失望したという支持者がいましたし、都知事にまでなろうとした人なら、嫌われる勇気をもっと持ってほしいという声は少なくなかった。今後、国政で巻き返すつもりなら、ジョークで返すぐらいの器の大きさを見せてほしかった。でも、蓮舫氏にはそれができないのだと思います」
選挙で惨敗して意気消沈している〝友人〟に向かって、東国原氏はずいぶん残酷な言葉をぶつけたとはいえ、蓮舫氏の打たれ弱さが露呈してしまった感じか。
どちらにせよ、都知事選後は2位の石丸伸二と3位の蓮舫氏がメディアの標的となっている。勝った小池氏の高笑いだけが聞こえてきそうだ。
(塚田ちひろ)