お笑いトリオ「ハナコ」の菊田竜大が今、意外な成長ぶりを見せている。これは彼らがMCを担当する番組「なりゆき街道旅」(フジテレビ系)でのことだが、積極的にゲストとのトークに絡んでいるのだ。芸人としては当たり前すぎることだが、3人の中で「何もしない」菊田にとっては、大きな一歩と言える。例えば7月14日放送回を見てみると…。
この日のゲストである俳優・岡部たかし、ドランクドラゴン・塚地武雅とともに、東京・赤坂のサバ棒寿司店を訪れた際のこと。店頭で接客する美女と、厨房のイケオジな料理人に、塚地がおそるおそる尋ねる。
「おふたかたはどういったご関係なんですか」
女性から「夫婦なんです」と返ってきたことに、塚地はなぜか安心しながら「イケてる夫婦」と返答。すると菊田が、
「よかった。ご夫婦じゃなかったら、ちょっと怪しい…」
そうツッコミを入れて笑いを取ったのである。塚地も畳みかけるように、
「オレもイチかバチかで聞いた。愛人関係です、って言われたら(どうしようと思った)…」
このやりとりで、場は盛り上がったのである。
さらにはスイーツの店へ行った際には、あまり目立たないものの、きちんと店の雰囲気をリポート。気になったスイーツについても、店員に聞いていた。放送作家が語る。
「ほぼ毎回、ゲストが芸能界に進むキッカケなどを聞くブロックがありますが、そこでも菊田が率先して聞くことがあるのです。ただ、逆に言えば、ハナコのツートップである秋山豊寛と岡部大が、この番組においては全く役に立っていないのです。というのも、秋山はカンペに書かれた質問を口に出す際、そのまま棒読みしてしまうので、ぎこちないやり取りになってしまう。先代のハライチ澤部佑はうまく前の話題を引き継ぎ、自分の言葉に直しつつスムーズに問いかけていましたが、秋山はまったく向上していない。岡部も気を抜いているのか、ほぼ活躍していません。しかもカメラを片手に、出演者や料理などを適宜撮影する役割なのですが、時々ド忘れしています。7月14日のオンエアでもそんなシーンがあり、塚地に怒られていました」
つまり、仕事がデキるはずの2人が意外にも役に立っていない代わりに、菊田がよく見える、という言い方もできるだろうが、それでも彼が意外な質問をすることがあるため、要注目なのである。
ネタ作りには完全にノータッチ、忙しくなることがイヤだという、根っからの「なまけ芸人」菊田。愛娘が誕生して4年、ようやく仕事に対してヤル気が出るようになったのだろうか。
(稲田豪)