巨人の新助っ人ココ・モンテスが実戦デビューした。7月16日の西武との2軍戦で「6番・指名打者」で出場し、3打数1安打2打点と、上々のスタートで、
「日本のストライクゾーンを確認したい。できるだけ早く状態を上げていきたい」
試合後、モンテスは謙虚にそう語っていた。「快音が聞かれた」ということで、阿部慎之助監督は安堵したのではないだろうか。
「センター前に打ち返した4回のヒットなんですが、『打球が速い』のひと言。外角のボール球になるスライダーには見向きもしません。選球眼が良さそうだし、巨人はいい外国人選手を見つけてきたと思う」
ネット裏にいたライバル球団の偵察部隊は、素直にそう認めていた。
だが、そんな新助っ人への期待をかき消してしまうような「事件」が起きていた。この日の巨人の先発投手は堀田賢慎。その堀田が西武2軍打線に5回5失点と打ち込まれたのだ。前回登板(7月10日)のオイシックス新潟アルビレックス戦でも3回5失点(自責点3)と炎上したのに…。
「オイシックスとの試合後、桑田真澄2軍監督は結果だけでなく、守備などのミスを挙げ、堀田を叱っていました」(球界関係者)
堀田は大勢不在だった序盤戦、「代理守護神」に挙げられていた。一時期は先発ローテーション入りを果たしたが、好調ぶりは長く続かなかった。ここ2戦連続での炎上ぶりからして、1軍復帰までは時間がかかりそうだ。
「打線低迷の課題は、ひと足早く入団したヘルナンデスとモンテスの2人でどうにかなりそう。でも投手陣にこれ以上の戦力アップは見込めないかも」(前出・ライバル球団の偵察部隊)
セ・リーグは混戦状態が続いている。阪神、広島、DeNAなどのライバル球団は「夏場の追い上げ」に向けて戦力を再整備している。重要視されるのが、猛暑の8月を乗り切るための、投手陣の踏ん張り。投手は1人でも多く欲しいところ。モンテスは期待できそうだが、阿部監督は2軍投手陣の現状にモヤモヤしているのではないだろうか。
(飯山満/スポーツライター)