日本時間の7月26日に開幕するパリ五輪に向けて、体操女子の日本選手団にいきなり暗雲が垂れ込めている。
6月末から7月にかけて喫煙と飲酒の報告があったのは、キャプテンの宮田笙子(19=順天堂大)。日本体操協会は聞き取り調査の結果、代表辞退を発表した。
日本中に大きな驚きと失望が広がっているが、コーチの涙を流しながらの会見などを経て、ワイドショーでは「常習性があったのか」「五輪を諦めなければいけないほどのことか」など、議論が沸騰している。
メディアが伝えるところによると、宮田は憔悴しきっているとのこと。大目標としてきた五輪直前に体操人生をすべて台無しにしかねない裁定が下ってしまったわけだから、それは当然だろう。
いくらプレッシャーがあったとはいえ、20歳を過ぎても喫煙を認めていないという体操協会だけに、喫煙と飲酒のダブルでは擁護できない、ということなのだろう。
そんな中、世間では未成年での喫煙で話題になった有名人などと、宮田の状況を比較し始めている。週刊誌記者が解説する。
「アスリートでいえば、西武ライオンズに所属する今井達也投手が有名です。2018年の2月、1年目のオフシーズンの19歳時に喫煙がスクープされました。これにより球団は謝罪し、今井はその後5月まで、ユニフォームの着用を禁じられ、対外試合への出場はできませんでした。ですが現在は、ローテーション投手の1人として2023年には初の2ケタ勝利を挙げています。そう考えると、喫煙発覚で受けた罰則は3カ月の反省程度と言っていいでしょう。もう一人は、女性タレントの加護亜依です。彼女は12歳でモーニング娘。のオーディションに合格して国民的アイドルになりましたが、18歳時に喫煙が発覚。ファンが多かっただけに衝撃や批判は相当でした。加護は1年の謹慎処分を受けて、本人いわく『体重が37キロまで落ちた』とその後、話しています。受けた処分の重大性を考えると、今回の宮田が受けたショックは加護タイプとなる可能性が高い」
同じアスリートだが、プロ野球選手は毎年の活躍で汚名返上は可能だ。一方で、宮田の晴れ舞台である「五輪」は4年に1度。それだけに失望感は今井の比ではないはず。まさか、あまりのショックに開き直って〝何でもぶっちゃける〟現在の加護のようなキャラになってしまうのだろうか。
だが、体操女子代表のキャプテンに選ばれるほど実力は本物だ。せめて喫煙だけはきっぱりとやめて、4年後のリベンジを目指して今井のようにアスリートとしての復活を望みたいところだが…。
(田村元希)