7月26日のパリ五輪開幕まであとわずか。現地に続々と入っている放送関係者は、恐怖におののいている。放送関係者が取材拠点にする国際放送センター(IBC)は、パリの中心部からはかなり離れた場所にあるのだが、
「五輪取材メディアしか乗れないバスで、中心部まで約40分かかります。交通規制などもあって渋滞がひどく、1時間以上かかることもあるそうです。時間重視となれば鉄道がいいのですが、これがまた大変なのです」(在京テレビキー局関係者)
調べてみると、パリ中心部からIBCのある最寄り駅までは、約15分で到着可能。そこからバスに乗れば30分程度で着くはずなのに、これはどういうことなのか。
「移民系の低所得者層が多く住むエリアを電車が走るため、治安が特に悪い路線なのです。スリは頻繁に起こっており、先日は五輪反対を訴える数人が車内で突然叫び始めて、他の乗客と口論になっていました。日本ではおよそ考えられない事が頻発しているわけです。海外メディアは地元住民からすれば、金持ちの証し。女子アナが襲撃される…なんて可能性もゼロではありませんから」(前出・在京テレビキー局関係者)
一方で新聞社、通信社の記者が拠点にするメインプレスセンターは、中心部から地下鉄で10分ほどで到達できる。この格差はいったい何なのか…。