野口寿浩氏も広島推しだ。
「黒田と新井貴浩(37)、この2人の功労者が戻ってくることで、ファンは盛り上がる。新井は性格上、乗せられるとそのまま乗ってしまうようなタイプですから復調する可能性がある。ただ、新井の復帰で奮起するのは、(三塁を争う)堂林翔太(23)。新井に声援が集まるほど堂林に火がつくと思います。それが起爆剤になるのではないでしょうか。広島が優勝候補筆頭だと思っています」
スポーツ紙デスクは、
「黒田、マエケン、大瀬良大地(23)の先発3本柱で40勝はするでしょう。さらに野村祐輔(25)、九里亜蓮(23)、福井優也(26)もいて、10勝クインテットが誕生するのではないか。緒方孝市監督(46)も前任者に比べて人望があって選手の面倒見もいい。寡黙で気配りができ、男気があるから、黒田も新井も古巣へ戻ってきたんです」
広島、巨人に続いてAクラス入りするチームは阪神が有力だ。オフの補強には失敗したが、鳥谷敬(33)の残留は唯一の救いだった。
「去年の阪神は打点王ゴメス、首位打者マートン、そして最多勝、奪三振王、最優秀勝率にメッセンジャー(33)、さらにはホールドポイントに福原忍(38)、セーブ王に呉昇桓(32)と、タイトルホルダーぞろい。どうして優勝できなかったのか不思議でしかたないような戦力がそろっています」(広沢氏)
だが、活躍したのは外国人ばかり。言いかえれば、
「よくも悪くも外国人頼み。昨年以下の働きならBクラスもありうる」(橋本氏)
との見方もできるのだ。江本氏は、さらに手厳しい評価を下す。
「問題はベンチワーク、和田豊監督(52)の采配。本人は常に自信がないですから、もっと自信を持って指揮を執らないといけない。阪神は真弓明信を監督にした時からおかしくなってますから」
そうなると、Bクラス予想の顔ぶれは横浜DeNA、ヤクルト、中日である。
横浜のウイークポイントは細かい野球が稚拙で、1点が欲しい場面でも大味となるところ。しかも昨年、守備では両リーグ最多の116失策。ゆゆしき問題だ。
「打撃と違って、守備は練習しだいでミスは減ります。これは選手だけではなくコーチや監督の責任も大きい。エラーや三振をしても選手がガムをかんでいるのはDeNAだけ。本当にプロとしてみっともない。チーム内でそういう雰囲気が蔓延しているのでしょう。首脳陣は、もっと厳しく選手を見るべきだと私は思います」(広沢氏)
投手陣にエースがいないという点もマイナスで、
「(昨年11勝の)井納翔一(28)がいる? 夏場以降、バテてほとんど勝ってないじゃないですか」(スポーツ紙デスク)
1年の長丁場を戦うにはシンドイ戦力と言えよう。