フリーに転身して報道番組やバラエティーへと活躍の場を広げる女子アナもいれば、異業種に転職して華々しい活躍を続けるケースも‥‥。各業界から引っ張りだこの理由とは?
「先日の都知事選で3選を果たした小池百合子(72)や参議院議員を務める石井苗子(70)はニュースキャスターの経験がありますし、環境大臣などを歴任した丸川珠代(53)は元テレビ朝日のアナウンサー。滑舌がいいだけでなく、頭の回転が速いので、記者会見や議会の答弁で柔軟に対応できるのが彼女たちの強みです」
こう話すのは女子アナ評論家の竹下光氏。テレビの世界を離れて未経験の分野へチャレンジする事例が増えているが、その理由について女子アナウォッチャーが解説する。
「大きな潮流となりそうなのが、一般企業への転職。NHKで『ブラタモリ』や『あさイチ』を担当した近江友里恵(35)は21年に大手の三井不動産に就職。学生時代にゼミで街づくりを研究し、『ブラタモリ』で全国の都市を訪れる中で、都市開発に興味を持ち始めて転職に踏み切ったと聞いています。元テレビ朝日の大木優紀(43)も大の旅行好きが高じて、21年暮れに旅行会社に転職。創業して間もないスタートアップですが、業績は好調のようで今では執行役員を務めています」
政界だけでなく経済界をも席捲する「局アナ」たち。近年は教育界への進出も顕著で、13年に千葉大学の客員教授に就任した元TBSの木場弘子(59)を皮切りに、元日本テレビの馬場典子(50)、元テレビ東京の八塩圭子(54)、そして現在「サンデーモーニング」(TBS系)で司会を務める膳場貴子(49)といった花形が大学で教鞭を執っている。
「東京のキー局に採用されるには、1000倍以上とも言われる採用試験を突破しなければいけません。そのためには、ある程度の学歴は必要ですし、アナウンススクールに通うなど、努力や下積みが不可欠。採用後も、担当番組によっては、夜遊びもできず、不規則な生活の中でも徹底したセルしい人材でしょう」(前出・竹下氏)
相次ぐ人気アナの退社は、テレビ業界の斜陽化を意味しているのか。それとも─。