山形県のサッカーファンが、朝から大絶叫している。地元の山形新聞が7月25日、J2・モンテディオ山形が、J1・鹿島アントラーズから山形市出身のMF土居聖真を完全移籍で獲得する、と報道したのだ。
土居は山形県中山町立長崎小学校を卒業後に地元を離れ、鹿島アントラーズのジュニアユースへ加入。2011年にトップチームに昇格すると、2015年からは小笠原満男や野沢拓也がつけていた伝統の8番を背負い、チームの主力選手として活躍する。2017年には「EAFF E-1サッカー選手権」に出日本代表として出場するなど、J1通算321試合で52得点を記録している。
今季は若手の台頭もあり、先発3試合を含む11試合の出場にとどまっていたが、心機一転、故郷に戻って地元チームで再起に懸ける。
J2で下位に沈むモンテディオにしてみれば、J1強豪クラブで培った経験が還元されるのは大きい。土居はトップ下だけでなく、左サイトやセンターFWとしてもプレーできるため、攻撃の核としてチームの得点力アップに大きく寄与することだろう。
鹿島では「ジーコ・スピリット」を次世代へと継承する役割が期待されていたが、10年間できっちりと果たした。そして低迷するモンテディオの救世主となるか。土居の今後の活躍に注目したい。
(ケン高田)