ついに開幕したパリ五輪。期待が高まるばかりと思いきや、直前で体操女子エースが史上初の不祥事による出場辞退となり、悪い意味で大きな話題になっている。4年に1度しかない「スポーツの祭典」に人生をかけるアスリートたちの、泣き笑い素顔にググッと迫った!
10代のオリンピアンが飲酒・喫煙の発覚により「出場辞退」というニュースは、日本列島にカンカンガクガクの議論を巻き起こした。
「処分が重い」「いや本人が悪い」と世論は真っ二つになったが、内部告発の結果、事実を認めて帰国した当の体操女子主将・宮田笙子(19)の評判を探ってみると‥‥。
「素行がよくないことは、関係者ならみんな知っていました。代表選手が合宿するトレセンは、カードキーで選手の出入りも逐一記録されており、夜遊び実態もバレていたとか。飲酒・喫煙の事実は暗黙の了解でした」(スポーツ紙記者)
ただし体操協会に近い関係筋によると、実は体操界では選手の喫煙が常態化していた、ともいうのだ。
「日本代表として活動する期間中は原則として飲酒・喫煙を禁じる、というルールは確かに存在するが、実際は有名無実化していて、喫煙者は多いよ。そもそも協会側もきちんと指導していないんだ。だから宮田の悪癖を知っていたが、表立って厳重注意したことはなく、『やめとけよ』と声掛けするレベルだったと聞いている」(体操協会関係者)
ではなぜ、よりによって代替選手の繰り上げが認められない最悪のタイミングでの公表となったのだろう。その背後には、決して表沙汰にはできない、「大人の権力争い」があった。先の関係者が続ける。
「体操協会には、大きく分けて2つの派閥がある。大学派閥と企業派閥で、常に協会内でのパワーバランスを綱引きしている。宮田の所属は順天堂大学だから彼女は大学派閥側の選手。つまり、リークは企業派閥側から行われたといわれている。なぜこのタイミングか? もちろん、本番直前こそが相手派閥に一番ダメージを与えられるからだよ」
国民の注目が最も集まる、五輪という晴れ舞台での不祥事は、まだ若い宮田の人生を激しく揺さぶるものだ。今後、再起の道はあるのか。
「どうやら、このまま引退しそうだという話です。ネットを中心とした多方面からのバッシングが、かなり効いているんです。体操女子は20代前半までがピークで、次の五輪はギリギリ。仮に選ばれたとしても、成績次第では今回のことを引き合いに出して叩かれかねない。モチベーションのやり場がないんです」(スポーツ紙記者)
19歳という年齢は、今や日本において「未成年」ではなく、当然、本人の責任は重いものがある。だがそれより、残る代表選手にはこの件をバネに、奮起を期待するしかない。