3戦全勝で決勝トーナメント進出を決めたパリ五輪・サッカー男子日本代表。大会前はオーバーエイジを起用しなかったことでグループリーグ敗退の可能性を指摘されていたが、フタを開けてみれば「得点7・失点0」と完ぺきな結果を出した。
頼もしい選手たちはパリ経由→北中米W杯(2026年)で、歴代最強の呼び声が高いA代表にグイグイ食い込んでいけるのか。
では、グループステージの活躍をもとに、どこよりも早い「A代表当確ランプ」をジャッジしてみたい。
「A」=当確、「B=可能性あり、「C」=厳しい。コメントは海外サッカーに詳しいサッカーライターにお願いした。まずはディフェンダー編だ。
GK小久保玲央ブライアン「A」
3試合完封で「国防ブライアン」の異名が付いた。特にパンチングでシュートストップする際、相手選手がいない場所にボールをはじく技術は◎。A代表は正GK不在で一気にレギュラーの座を奪う可能性大です。
DF大畑歩夢「C」
初戦のパラグアイ戦のアシストで貢献。だが、ダイナミックさはアジア最終予選の方が輝いていた。
DF西尾隆矢「C」
Jリーグではフィジカルモンスターで通じるが、世界ではまだまだアベレージ。相手に狙われる場面が多く、今回の五輪代表の〝弱点〟という声がある。
DF木村誠二「B」
失点につながりそうなボールロストやボールをつなぐ判断がイマイチ。打点の高いヘディングを磨けば、セットプレーで日本の武器になる可能性が。
DF鈴木海音「C」
初先発のイスラエル戦では、良くも悪くも無難なプレーに終始。クレバーなプレーヤーで「ポスト谷口」として期待される。
DF関根大輝「A」
187センチのサイズは魅力的に映る。上下動の激しい動きで翻弄できるので、相手のセットプレーをヘディングで簡単に跳ね返せる。パスミスのやらかしはご愛敬だが、手薄なA代表のサイドバック争いに十分絡めるはず。
DF高井幸大「B」
19歳とは思えない落ち着きと、相手を潰す時と引いて守る時の判断が絶妙だ。世界の舞台を経験したことで、192センチの大型ディフェンダーは「和製ファン・ダイク」として大化けの予感がする。
DF内野貴史「C」
イスラエル戦では簡単に背後を取られてヒヤリとする場面が多発。攻撃陣との連携面では不安が残り、A代表入りはまだ見えてこない。
ディフェンダー編は以上。出場なしの2人のGK、野澤大志ブランドンと佐々木雅士は評価なしとした。
8月3日深夜0時にキックオフとなる準々決勝のスペイン戦で、彼らの評価がさらにアップする「鉄壁」の守りを期待したい。
(風吹啓太)