昨年の覇者オリックス・バファローズが、首位ソフトバンクに20ゲームほども離される大苦戦を強いられている。
リーグ4連覇を目指して臨んだ今シーズンは、既に絶望的な状況にある。7月17日から12年ぶりの大型連敗のドロ沼にハマり、8月3日のロッテ戦で11安打5得点して、ようやく10連敗で止めた。
ところが翌日のロッテ戦では散発5安打無失点に抑えられ、今季16度目の完封負け。やることなすこと、うまくいかない。ここまで低迷する要因は何か。
前半戦で宮城大弥や森友哉らがケガで離脱するなど、故障者が続出。昨年は盤石だった宇田川優希、山崎颯一郎、平野佳寿といった終盤の必勝リレーが崩れた。さらに西川龍馬や頓宮裕真、杉本裕太郎の不振が響いて攻撃能力がダウン。メジャーリーグに移籍した山本由伸とFAで日本ハムへ移籍した山崎福也の穴を埋められなかったことも大きい。
在阪メディアの間では、中嶋聡監督の首筋が寒くなっていると、もっぱらだ。
「中嶋監督は対応が素っ気なく、ファンやテレビ局からの人気が低いことが、親会社の評価を下げています。関西では早くも次の指揮官候補に田口壮外野守備走塁コーチや小林宏2軍監督、水本勝己ヘッドコーチ、梵英心内野守備走塁コーチといった名前が挙がっていますね」(スポーツ紙デスク)
中嶋監督は2021年、25年ぶりにリーグ優勝を達成。2022年はリーグ連覇と26年ぶりの日本一になった。そして2023年はリーグ3連覇。その功績から、退任後はフロント入りが濃厚といわれている。
もう秋風が吹き始めたオリックス。オフは一体どうなるのだろうか。
(渡辺優)