「岡田監督、さすがにそれはアカンやろ!」
阪神ファンから、そんな悲痛な叫び声が上がっている――。
阪神は今季の東京ドーム最終戦となる巨人戦に4-0で完敗。正念場となる真夏の9連戦を、3勝6敗と負け越した。
0-0で迎えた4回裏には、二死満塁のピンチで、負傷離脱したヘルナンデスの代役で1軍昇格した2年目の浅野翔吾に、痛恨の満塁アーチを浴びた。
阪神の岡田彰布監督は5回、先発の及川雅貴に代わって富田蓮をマウンドに上げると、同時に梅野隆太郎をベンチに下げ、長坂拳弥を捕手に起用。バッテリーごと入れ替える、怒りの決断だった。
試合はその後も好転せず、完封負けで3カード連続の負け越しを喫した。試合終了後、岡田監督はきびすを返すと速攻でベンチ裏に姿を消したが、この日は東京ドーム最終戦のため、本来であればファンに挨拶をするのが慣例だった。ベンチでは突然消えた指揮官に「おい、どうするんだよ」と戸惑う今岡真訪コーチの姿が見られた。
スタンドでは阪神応援団が岡田監督の挨拶に合わせ、連覇に向けての「頑張れタイガースコール」が準備されていたのだが、怒り心頭の指揮官の前に中止せざるをえず、「悲しい…」という声が広がった。
なにしろこの日の敗戦で、阪神は再び自力Vが消滅。岡田監督の怒りはかなりのもので、取り囲む報道陣には「コーチに聞いてくれ」と吐き捨てるのみ。
9月6日からは神宮最終戦となるヤクルト戦が控えているが、その時の成績いかんによっては、また岡田監督のふて腐れた態度が再現されるかもしれない。
(ケン高田)